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シミができる原因は?シミの種類や放置する危険性、治療方法について解説!

シミができる原因は?シミの種類や放置する危険性、治療方法について解説!

なぜシミができるのかご存じでしょうか。シミは、紫外線や肌のバリア機能の低下、ホルモンバランスの乱れや生活習慣など、さまざまな原因で発生します。年齢や肌の状態によって、できやすいシミの種類が異なるため、症状に合わせて適切な治療を行うことが大切です。また、シミとよく似た皮膚癌(がん)などの病気が隠れていることもあるため、症状によってはただのシミと放置せず、医師への受診が必要になります。今回は、シミができる原因やシミの種類、放置の危険性や治療法について解説していきます。

シミができる原因とメカニズム

シミができる原因とメカニズム 肌のお悩みのなかでも、特に多いのがシミです。シミは、一度発生するとセルフケアで改善することが難しく、実年齢よりも老けた印象を与えてしまいます。 それでは、シミを作らないためにはどうすればいいのでしょうか。正しい対策を行い、健やかな肌を手に入れるために、シミができる原因とメカニズムについて知っておきましょう。

シミができる原因は?
シミができる主な原因は、紫外線や肌の乾燥など肌の外部からの刺激によるものと、加齢やストレスによる女性ホルモンの変化や偏った食生活、生活習慣など、体の内部からの影響によるものがあります。 紫外線はシミの原因となるメラニンという物質を生成します。さらに、乾燥などで肌のバリア機能が低下して炎症を起こすと、色素が沈着してシミにつながることもあります。 また、シミはエストロゲンという女性ホルモンの影響を大きく受けることがわかっています。ストレスや妊娠中、加齢によってシミが増えたと感じるのは、このエストロゲンが減少するためです。そのため、偏った食生活や生活習慣を続けていると、ホルモンバランスの乱れを引き起こして、シミの原因となります。シミ対策には必要な栄養素を摂取することも大切です。1日3食バランスのよい食事を摂るようにしましょう。
シミができるメカニズムについて教えてください。
肌に紫外線が当たると、肌表皮の細胞が黒色メラニンを生成します。健康な肌の場合は、代謝によって黒色メラニンを排出できますが、紫外線を過度に浴びたり、代謝のサイクルが乱れた場合には、黒色メラニンの排出が追い付かず表皮に蓄積されて、シミ発生の原因となります。

シミの種類

シミの種類 シミにはいくつかの種類があるのをご存じでしょうか。それぞれの特徴やシミが発生する原因を解説していきます。

シミの種類について教えてください。
シミは大きく分けると老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)、そばかす(雀卵斑:じゃくらんはん)、炎症後色素沈着、肝斑(かんぱん)の4つに分類されます。
老人性色素斑の特徴を教えてください。
老人性色素斑は、一般的に多く見られる淡褐色から濃褐色のシミです。主に紫外線の蓄積が原因のシミのため、中年以降に増えますが、紫外線を強く浴びる環境で過ごしている場合には若年者にも発生します。紫外線を浴びることが多い顔や手、前腕などの露出部に多く発生します。
炎症性色素沈着の特徴を教えてください。
炎症性色素沈着は、やけどやニキビ、化粧かぶれ、乾燥による擦れ、虫刺されなどによる肌の炎症が原因となるシミです。肌が回復する過程で一時的にメラニンが増えることで発生します。シミの濃さや発生した場所にもよりますが、肌の代謝によって徐々に薄くなることが多いのが特徴です。
そばかす(雀卵斑)の特徴を教えてください。
そばかす(雀卵斑)は、鼻や頬にかけて発生する直径数ミリの小さく茶色い斑点です。遺伝することが多く、幼少期から発生し、思春期に特に目立つことが特徴です。
肝斑の特徴を教えてください。
女性に多く発生するやや大きめで薄い褐色のシミです。境界があいまいなモヤっとしたシミが両方の頬に現れるのが特徴です。女性ホルモンが関係しているため、30代後半や妊娠中に濃くなり、閉経後には改善する場合があります。

シミを放置する危険性

シミは、一度発生するとセルフケアで消すことが難しく、長年そのままになってしまうケースも多いでしょう。シミをそのままにしておくとどのような問題があるのか解説していきます。

シミは放置しても問題ないですか?
シミは痛みやかゆみがあるわけではないので「見た目が気になるだけ……」と放置してしまいがちです。しかし、シミをそのままにしていると、シミの部分も紫外線を浴び続けることになります。そうすると、皮膚が日光角化症と呼ばれるカサカサしたうろこやかさぶたのようになる場合があります。日光角化症はまれに皮膚癌の原因にもなるため、注意が必要です。
病気の可能性があるシミについて教えてください。
シミには思わぬ病気が潜んでいることがあります。例えば、胸や背中、お腹など、紫外線にあまり当たらない部分にシミが発生した場合や、シミが盛り上がってきた、ただれている、発熱があるなど異変のあるシミの場合は注意が必要です。 表在型基底細胞癌(ひょうざいがたきていさいぼうがん)、悪性黒色腫、ボーエン病などの皮膚癌の可能性があるかもしれません。皮膚癌は、手術によって癌細胞を切除して治療します。状況に応じて、放射線療法やレーザー治療、抗癌剤の投与などが行われます。皮膚癌は転移しにくいですが、再発の可能性があります。紫外線が原因となることも多いため、十分なシミ対策を行い、異変を感じたらすぐに病院を受診してください。

シミの治療方法

シミの治療方法 セルフケアだけでは除去が難しいシミですが、適切な治療を行うことで薄くできます。シミの治療には、レーザー治療や飲み薬など、さまざまな種類があります。シミの種類によって有効な治療法が異なるため、適切な治療を選択することが大切です。

シミの治療方法を教えてください。
シミ治療のなかでも即効性を期待できるのがレーザー治療です。シミに光線を当ててメラニン色素を破壊してシミを除去する方法で、特に老人性色素斑やそばかす、炎症後色素沈着に有効です。輪ゴムで弾かれたような痛みがあり、1~2週間のダウンタイムがあること、濃いシミの場合は、複数回の施術が必要となります。 また、肝斑の治療にはトラネキサム酸やビタミンCなどの飲み薬の治療を行うこともあります。注意点は、ごくまれに食欲不振や胸やけ、吐き気などの副作用が起こります。医師の指示のもと、用法用量を守って服用してください。ほかにも、ハイドロキノンというメラニンの生成を抑制する塗り薬を併用することもあります。
自分でできるシミ対策にはどのようなものがありますか?
シミは、紫外線によってメラニンが生成されることで発生します。そのため、シミ予防にはまず紫外線対策が重要です。紫外線対策というと真夏だけすればいいと考える方も多いのですが、紫外線は1年中降り注いでいます。外に出るときには、日焼け止めや日傘、帽子などを使って、万全の紫外線対策を行いましょう。 また、肌の乾燥もシミを引き起こす原因になるため、適切なスキンケアも大切です。しかし、ごしごしと力を入れて洗顔をしたりマッサージをしたりといった強い刺激は、肌のバリア機能に悪影響を与えるため注意してください。自分の肌に合った化粧水や乳液を使用して、肌の保湿を行いましょう。

編集部まとめ

シミには老人性色素斑やそばかす(雀卵斑)、炎症後色素沈着、肝斑など、複数の種類があります。できるだけシミを作らないためには、紫外線対策やスキンケアなどのシミ対策を行うことが大切です。できてしまったシミは、レーザー治療や飲み薬などでも治療できます。シミの発生する部位や状態によっては、皮膚癌などの病気の可能性も考えられるため、気になる症状がある人は美容皮膚科などのクリニックを受診してください。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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