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ニキビが顎にできる原因は?セルフケアの方法や皮膚科での治療法

ニキビが顎にできる原因は?セルフケアの方法や皮膚科での治療法

気を付けているつもりでもいつのまにかできてしまい、治ったと思っても繰り返しできてしまう顎ニキビに悩んでいる方も多いのではないでしょうか? 顎にできるニキビの原因を知ることは、普段のスキンケアや生活習慣の改善につながるかもしれません。今回の記事では、顎にできるニキビの原因や、顎にニキビができてしまった場合のセルフケア方法、予防策、皮膚科での治療についてなどの質問にお答えしていきます。

ニキビが顎にできる原因

ニキビが顎にできる原因 顎にニキビができる原因としては、どういったことが考えられるのでしょうか? 顎にニキビができる原因や悪化する原因、悪化した場合についての質問にお答えしていきます。

ニキビが顎にできる原因を教えてください。
一般的にニキビができる原因は、過剰分泌した皮脂が毛穴に詰まることです。薄く乾燥しやすい顎の皮膚は、乾燥時には潤い不足を補おうと、必要以上に皮脂が分泌されます。これが毛穴に詰まり、コメド(ニキビのもと)になることが、顎のニキビの原因として考えられます。また、乾燥した皮膚はターンオーバーの周期が長くなり、古い皮膚が肌から剥がれづらくなります。その関係で皮膚表面の角質が厚くなり、皮脂が詰まりやすい状態になってしまうことも、顎のニキビの原因と考えられるでしょう。
顎にできたニキビが悪化する場合はどんなときですか?
顎にできたニキビが悪化するのは、生活環境やストレスなどが関係しやすいと考えられています。ストレスは皮脂の分泌に関わってくるため、ニキビを悪化させてしまう可能性があります。また、睡眠不足や偏った食生活、喫煙習慣がある場合も、肌のターンオーバーが乱れやすくなるため、ニキビを悪化させる可能性があります。これらのほかにも、長時間のマスク着用によってマスクと皮膚がこすれ、顎のニキビを悪化させていることも考えられるでしょう。
顎にできたニキビが悪化するとどのような症状になりますか?
ニキビは、コメドと呼ばれる毛穴の詰まりから始まります。コメドは手で触れるとザラザラした感触がありますが、小さく、そこまで目立ちません。このニキビのもとになるコメドをそのままにしてしまうと、炎症を起こした状態の赤ニキビに変化します。その赤ニキビがさらに悪化すると化膿した黄ニキビへと変化してしまいます。なお、適切なケアや治療を行わなかった場合、これらのニキビの炎症が治ったとしても、ニキビ痕になってしまうこともあります。でこぼこを伴うニキビ痕になってしまった場合、元に戻すのは非常に困難です。ニキビを悪化させないためには、症状が軽いうちに、正しいケアを行うことが大切です。
ニキビ以外に顎にブツブツができる原因を教えてください。
顎のブツブツの原因は主に角栓、ニキビ(コメド)、口囲皮膚炎の3つが挙げられます。ニキビ以外の顎のブツブツである角栓、口囲皮膚炎についてご説明します。
角栓とは、毛穴の中に残る角片や産毛と、毛穴の奥にある皮脂腺から分泌された皮脂が混ざった塊のことを言います。角栓には白いものと黒いものがあり、白いものはできたばかりの角栓で、空気に触れて酸化が進行すると黒になります。角栓の主な原因はお肌の手入れ不足です。皮脂の分泌が多い顎や鼻、おでこによく現れますが、とくに顎には角栓ができやすくなっています。 口囲皮膚炎とは、顎や口のまわりにできる小さな赤い発疹のことを言います。主に鼻の両側から下に伸びる皮膚のしわから発疹が出て、口のまわりに広がりますが、前頭部や目のまわりに発疹ができる場合もあります。ニキビであれば白ニキビから色が変化していきますが、口囲皮膚炎は最初から赤い発疹が出るため、判断しやすいでしょう。なお、口囲皮膚炎の原因はコルチコステロイドが含まれた外用薬やフッ素入りの歯磨き粉だとされています。

顎ニキビのセルフケアと予防方法

顎ニキビのセルフケアと予防方法 顎にできたニキビには、どのようなケアをしたら良いのでしょうか? 自分でできるケア方法や予防方法についての質問にお答えします。

顎ニキビは自分で治すことはできますか?
顎ニキビは、悪化する前に対処することが大切です。悪化する前の段階であれば、セルフケアによって改善される可能性もあります。具体的なセルフケア方法としては、朝と夜、2回の洗顔で肌を清潔に保つこと、洗顔後はスキンケアで保湿をすること、イソプロピルメチルフェノールやビタミンC誘導体、グリチルリチン酸ジカリウムなどニキビに効く成分を取り入れること、睡眠をしっかりとることが挙げられます。
洗顔時はお肌を強くこすらず、しっかりと泡立てた洗顔料でやさしく洗いましょう。また、すすぎ残しは厳禁です。ぬるま湯ですすぎ残しのないよう洗い流してください。また、顎は乾燥しやすいため、洗顔後は化粧水のあとに保湿成分を含む乳液やクリームを重ね塗りし、乾燥を防ぎましょう。それから、お肌のターンオーバーを整えるため、しっかりと睡眠時間を確保し、良質な睡眠をとるよう心がけましょう。
顎ニキビを増やさないための予防方法について教えてください。
顎ニキビを増やさないための予防方法としては、セルフケア方法と同じく保湿をしっかりと行うこと、紫外線対策を行うこと、ストレスをためないこと、バランスの良い食生活を心がけることが挙げられます。
紫外線で日焼けをしてしまった場合、炎症の悪化や角質が厚くなることにより、ニキビの原因になる可能性があります。紫外線に季節は関係ありません。夏だけではなく、日頃から日焼け対策として帽子をかぶる、日焼け止めを塗るなどの対策をしましょう。また、ストレスは、ホルモンバランスが崩れることにより、皮脂の過剰分泌の原因になります。ストレスをためないよう工夫しましょう。そして、バランスの良い食生活として、タンパク質を中心に、ビタミンやミネラルを多く含む食品をすすんでとるようにすると良いでしょう。反対に、動物性脂肪や糖質の多い飲食物は過剰摂取しないことをおすすめします。

皮膚科での顎ニキビ治療

顎のニキビで皮膚科を受診する目安はあるのでしょうか? また、皮膚科での顎のニキビの治療方法や治療期間、費用についての質問にお答えしていきます。

顎ニキビにどのような症状が見られた時に皮膚科の受診を検討すべきですか?
顎ニキビが繰り返しできてしまう場合は、皮膚科の受診を検討したほうが良いでしょう。また、セルフケアではなかなか治らない場合も皮膚科の受診を検討しましょう。早めに受診することで、悪化する可能性や、ニキビ痕として残ってしまう可能性をなくすことにつながります。
皮膚科で行う顎ニキビの治療方法について教えてください。
皮膚科で行う保険適用の治療方法としては、内服薬や抗菌剤塗り薬、ニキビ用塗り薬があります。飲み薬と抗菌剤塗り薬は、炎症が進行している赤ニキビの治療に使用し、ニキビ用塗り薬は白ニキビや赤ニキビの治療に使用します。ニキビ用塗り薬には、角質を薄く剥がすことによって、毛穴の詰まりを改善してくれる働きがあります。
また、保険適用外の治療方法としては、フォト治療やピーリング、イソトレチノインなどがあります。保険適用外の治療は、受診する皮膚科や症状によって内容が異なりますので、事前に確認しましょう。
顎ニキビの治療にはどのくらいの期間が必要ですか?
保険診療でのニキビ治療は、しっかりとニキビが改善するまでに半年~1年ほどかかると言われています。保険適用外の治療であれば、比較的早く改善できるでしょう。しかし、どの治療方法にも個人差があるため、根気強くケアに努めることが大切です。
顎ニキビの治療にはどのくらいの費用がかかりますか?
治療期間と同じく、顎のニキビの治療費用も個人差があります。保険適用であれば、1回の治療につき1000~3000円ほど、保険適用外の治療は、1回の治療につき1~3万円ほどかかります。受診する皮膚科によっても異なるため、事前にカウンセリングを受け、確認しておくと安心です。

編集部まとめ

いかがでしたでしょうか。顎を触ってみてざらつきがある場合は、顎にニキビができる前兆かもしれません。顔を清潔に保つようにしたり、顎が乾燥しないように保湿をしたりして、ニキビ予防に努めましょう。また、顎にできたニキビを改善するためには、生活習慣の改善や、日頃のスキンケアが大切です。繰り返しできる場合や、炎症を起こしてなかなか治りにくい場合は、皮膚科を受診し、治療を受けるようにしましょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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