ここ最近、急速に注目されているのが、肌や顔のリフトアップ効果が大変高いといわれるラジオ波です。
ラジオ波とは、周波数30~300MHzの電磁波を人体に流すことで体内の水分に振動を与え、熱を発生させて皮下深部の細胞を分解するものです。
ラジオ波を活用することで、患者さんが施術に際して感じる心地の良さと施術後の高い満足度が評価されています。
ラジオ波を活用してリフトアップすることにより、施術の対象となる部位に「ピンポイント」で温熱を加えることが可能です。
この記事では、ラジオ波のリフトアップや特徴、家庭用美顔器との違いなどについて詳しく解説します。
ラジオ波のリフトアップ効果
ラジオ波(RF:Radio Frequency)とは、リフトアップ施術の際に使用される電磁波の一種です。
ラジオ波を使ったリフトアップでは、電磁波を身体に照射し、局所的に熱を発生させて治療を行います。
ラジオ波によって細胞の温度が上がると、細胞を修復するタンパク質(ヒートショックプロテイン)が活発に産まれ痛みが改善されるのです。
ラジオ波による施術では、下記に挙げるさまざまな症状に対してリフトアップ効果を発揮します。
- むち打ち
- 腰痛
- 肩の痛み
- 肩こり
- 膝の痛み など
上記のような症状に対する早期改善だけでなく、冷え症やエイジングケアなどの体質改善効果も期待できます。
さらに、基礎代謝が上がるためにダイエット効果も期待でき、自律神経のバランス改善やホルモンバランス改善効果もあるのです。
免疫力が向上しストレスに負けない体を作るうえに、痛みもなく安心して施術が受けられます。
クリニックと家庭用美顔器のラジオ波はどう違う?
ラジオ波のリフトアップ施術ですが、専門のクリニックと家庭用美顔器のラジオ波とは、同じRFといっても大きな違いがあります。
主な違いは下記に挙げるとおりです。
パワーの違い
ラジオ波を用いてリフトアップの施術を行う際、専門のクリニックでは高周波という基本原理に基づき、パワーが強い機器を使用します。
クリニックが用いるハイパワーの機材は、機器自体が高額なため施術料金も高くなる場合が多いです。
一方、家庭用の美顔器は専門機材と比較するとパワーが劣るため、リフトアップ効果にもクリニックとは差異が生じます。
得られる効果の違い
クリニックで使用する機器と家庭用の機器では、暖かさの感じ方が違いその分だけ効果が出ている深さが違う状況です。
クリニックで使用しているものが、肌の深いところからジンワリと暖かさを感じるのに対し、家庭用では肌の表面とその少し下が暖かい感覚です。
肌の中の温度が上昇すると、ヒートショックプロテインの働きによってコラーゲンが肌の中から産出され、ハリが出てふっくらした肌になります。
そのため、代謝が良くなってシミやくすみが消えやすくなるのです。
クリニックでの施術で顔全体がふっくらするため、違和感のない自然な若返り効果が期待されます。
このように、クリニック施術の方が、結局1回あたりの効果は大変高いと評価されている状況です。
ラジオ波でリフトアップをするメリットは?
ラジオ波によるリフトアップ施術は、上述のとおり美容効果や痩身効果など、さまざまな効果が期待されます。
一方、効果がないという意見が聞かれるのもまた事実です。
それでは、ラジオ波によるリフトアップには実際にどのような効果が期待できるのでしょうか。
ラジオ波でリフトアップをする主なメリットについて、下記に解説します。
肌の再生力を引き出せる
ラジオ波によるリフトアップの効果は、そもそも皮膚が持つ自然治癒能力を応用したものです。
ラジオ波の熱によって収縮したコラーゲンが修復されると繊維芽細胞から新しいコラーゲンが増成され、肌の再生力を引き出します。
その後約3ヵ月を経過するなかでコラーゲンの増成が行われますが、この状況は通常の怪我などの傷が治る過程と同様です。
線維芽細胞に栄養や酸素が供給されるため、結果として線維芽細胞が活性化しコラーゲンの生産能力がアップします。
こうした施術効果により、ラジオ波のリフトアップによって肌の再生力と引き締め効果が期待されるのです。
しわやたるみが改善する
顔のしわやたるみは、特に女性にとっては大変気になる症状であり、多くの人がこうした状況を改善したいと願っています。
しわやたるみが改善される効果が期待されますが、即効的な効果と持続的な効果それぞれについて解説します。
即効的な効果としては概ね1~2週間、持続的な効果は3ヵ月程となるので、定期的な照射が推奨される状況です。
【即効的な効果】
真皮にラジオ波を照射すると、その熱によってコラーゲン繊維が収縮するため、皮膚が引き締まってしわやたるみがすぐに改善されます。
【持続的な効果】
ラジオ波の熱によって収縮したコラーゲンが修復される過程で線維芽細胞から新しいコラーゲンが産出され、この状態が3ヵ月程度続くのです。
治癒の過程で栄養と酸素を供給された線維芽細胞は一層活性化し、コラーゲンの生産能力も拡大するため、継続的なしわやたるみの改善効果が確認されます。
肌のハリが良くなる
肌は外側から順に表皮・真皮・皮下組織という3層構造になっており、外側から2番目にある真皮は肌を内側から支える土台の部分です。
真皮の約70%はコラーゲンで形成されており、コラーゲンの線維が網目状のネットワークをつくることで、肌のハリと弾力が維持されます。
そのコラーゲンが減少したり硬くなったりすると、弾力を失った肌が重力に負けたるんできてしまうのです。
皮膚の奥で熱を発生させるラジオ波には、たるんだコラーゲン線維を熱収縮させることで肌を引き締める効果が期待できます。
また、真皮に熱損傷を与えることにより、コラーゲンを作る線維芽細胞が増えて肌のハリが良くなるのです。
ダウンタイムがほとんどない
ラジオ波によるリフトアップ施術はメスを使わずに行うため、肌への負担が少なく、ダウンタイムがほとんどないといえるのが大きな特徴です。
従来、通常のラジオ波で使用する治療器は、真皮に熱を加える過程で表皮に少なからず熱影響を与えるデメリットがありました。
この状況を改善した結果、表皮に照射される面積を最小限に抑えながら真皮にしっかり熱影響を与えることが可能となったのです。
ラジオ波でリフトアップをするデメリットは?
ラジオ波でリフトアップする際の主なデメリットについて、下記により解説します。
施術のしかたによってはやけど・内出血・痛みなどが出る可能性がある
ラジオ波のリフトアップ施術を受けた場合、その後にやけど・内出血・痛み・皮膚の赤みなどが出現する可能性があります。
施術に際しては、皮膚の深部に熱エネルギーを作用させるため、このような症状を招来することがあるのです。
ただし、こうした症状は時間の経過とともに軽減されるので、あまり深刻にとらえる必要はありません。
対応策として、施術後一週間程度は強い日差しを避けるなどの対応をすることが大切です。
また、日焼け止めや帽子などで、紫外線の被害を防ぐ工夫も効果的です。
こうした工夫は、特に大きな準備や負担も必要なく手軽にできる対応策として推奨されます。
機器によっては金属アレルギーが出る可能性がある
ラジオ波のリフトアップ施術の際、機器によっては金属アレルギーが出る可能性があります。
例えば、歯に金属を被せていたところが影響して歯茎が腫れたり、ほっぺたにぶつぶつができたりという状況が現実にあるのです。
個人差があるので医師と慎重に相談し、注意を払うことが大切です。
定期的な施術を受ける必要がある
ラジオ波のリフトアップ施術を受けるには、どうしても定期的に継続して対応する必要があります。
インターバルの大まかな目安として、2~3ヵ月に一度、定期的に施術を受けると効果的です。
個人差はありますが、リフトアップ効果を持続させるためには、最低でも3~6ヵ月程度に1回のペースで施術を継続するのがよいといわれています。
ラジオ波でのリフトアップがおすすめなのはどんな方?
ラジオ波を利用したリフトアップ施術は、近年急速に注目が高まっています。
その主な理由として、施術される側の心地よさと効果性が利用者の満足度を高めていることが挙げられます。
ラジオ波は発信する電極からアースの間を往復して、体内にジュール熱を発生させます。
すべてに温熱が加わるのではなく抵抗の高い場所に熱を発生させるので、こうしたその習性を利用して狙った場所へ集中的に温熱を加えることが可能です。
その体感は、超音波エネルギーとは比較できない温感とスピードとして感じられます。
ラジオ波のリフトアップがおすすめなのはどんな方なのか、下記に解説します。
エイジングサインが気になる方
ラジオ波のリフトアップ施術によって細胞の温度が上がると、細胞を修復するタンパク質(ヒートショックプロテイン)が活性化し、痛みが大きく軽減されます。
その結果、むち打ち・腰痛・肩の痛み・肩こり・膝の痛みなどの早期改善だけでなく、冷え症やエイジングケアといった体質改善効果も期待できます。
その他にも基礎代謝が上がることによってダイエット効果も大いに期待できるのです。
自律神経のバランスを改善し、ホルモンバランスの改善効果もあるので、免疫力が向上してストレス耐性の強い体を作ります。
ラジオ波のリフトアップ施術は痛みもなく、温かい手でハンドマッサージされている感覚で受けられます。
そして、エイジングサインが気になる方への効果だけではなく、ダイエット効果・美肌効果・冷え性の改善・基礎代謝といった効果もあるのです。
手術なしでリフトアップを目指す方
ラジオ波のリフトアップ施術は、がん治療などにも用いられる電磁波を使った治療法です。
電磁波を被験者の身体に照射して真皮に熱を加えることによって、コラーゲンを収縮させ、しわやたるみなどに改善効果を発揮します。
その際メスは一切使わないため皮膚を切らずに治療する、つまり手術なしで行うことが可能です。
まとめ
ラジオ波のリフトアップ効果や、クリニックと家庭用美顔器との違い、リフトアップ施術をおすすめする場合などについて詳しく解説しました。
ラジオ波の活用によるさまざまな効果は、多くの患者さんから評価されています。
また、ラジオ波施術には大きなリスクもなく手術も必要ないなど多くのメリットもあります。
この記事を読んで、安心・安全なラジオ波のリフトアップ施術を、担当医師と十分相談したうえでぜひ体験していただければ幸いです。
参考文献