エイジングケアに力を入れている方のなかには、クリニックの診療メニューのひとつであるハイフ(HIFU)を受けたいと思っている方もいるのではないでしょうか。
ハイフ(HIFU)は、高密度の超音波を照射して行うリフティングの施術です。
たるみの改善に効果が期待できるため、エイジングケアをしたい方に向いている施術ですが、美肌や小顔効果も望めるとされています。
こちらでは、ハイフがおすすめの方・ハイフの効果・効果を維持するためのポイントなどを紹介します。
ハイフは美顔・小顔効果が抜群?
エイジングケアや小顔に興味を持っている方のなかには、ハイフ(HIFU)について気になっている方もいるのではないでしょうか。
ハイフ(HIFU)とはHigh Intensity Focused Ultrasoundの頭文字を取ったもので、高密度焦点式超音波を使った施術のことです。
高密度の超音波を照射して、ターゲット(主にSMAS筋膜)に高熱を発生させます。高熱でSMAS筋膜が引き締まることで、リフトアップ効果が望めます。
また、ターゲットに刺激を与えると体内ではダメージを修復しようという働きが起こり、コラーゲンの生成が促進されるため、肌のハリやしわなどの改善にも効果的といえるでしょう。
顔の組織は表皮・真皮・皮下組織・SMAS筋膜・筋肉など何層にも分かれており、従来のたるみ施術用の機器では皮膚層までしかアプローチできませんでした。
しかしハイフは、SMAS筋膜までの狙った深さにアプローチが可能です。
ハイフは超音波で熱刺激を与えることでリンパの流れや代謝が促進されるので、むくみの軽減や脂肪の代謝が期待できます。
そのため、美肌や小顔を目指す方にも向いている施術だといえるでしょう。
ハイフの施術がおすすめな人とは
まず、ハイフは受けたい人がみんな受けられるわけではないということをお伝えします。以下に該当する人はクリニックと相談が必要です。
- 心臓に疾患がある人
- 妊娠中の人
- 体調不良の人
- 体にインプラントなどの金属が入っている人
そのほかにも、さまざまな注意点があるので、クリニックに事前に伝えておきましょう。
上記の点に該当せずハイフを受けたいけれど、ご自身が本当におすすめなのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
どのような方にハイフの施術がおすすめなのか、みていきましょう。
肌のたるみが気になる人
コラーゲン線維やエラスチン線維は真皮層に張り巡らされており、肌のハリや弾力を保つために重要な役割を果たしています。
そしてそのすき間を満たしているのが、ヒアルロン酸などの基質です。
年齢を重ねると真皮のコラーゲン線維・エラスチン線維・ヒアルロン酸などの基質が減少します。
これは、加齢などが原因でコラーゲン線維・エラスチン線維・基質などを生み出す線維芽細胞穂数が減ったり、働きが衰えたりするためです。
そのため、年齢を重ねることでハリの低下やたるみに悩む方が多くなります。
ハイフの施術でターゲットの部位が刺激を受けるとコラーゲンの生成が促進されるため、肌にハリが出てたるみの改善効果が望めるのです。
また、ハイフを照射することで肌が引き締まることも、たるみ改善効果につながります。
ほうれい線や目尻のしわが気になる人
実はほうれい線や目尻のしわの原因は、食生活に関係しているといわれています。40代くらいになると食事で摂った糖質がタンパク質と結びつきます。
これを糖化といい、老化促進物質を作り出してしまいます。お菓子やジュースなどの甘いものを好む人は、たるみやしわを進行させるので注意が必要です。
さらに食事だけでなく、日頃の生活で運動が少ない人やお風呂の湯船に浸からない人も糖化しやすくなるので生活習慣全体を見直しましょう。
ほうれい線はしわのように思えますが、ただのしわではなくたるみを伴っています。そのため、ハイフの施術によるリフトアップ効果で改善が期待できます。
また、ほうれい線とともに目尻のしわに悩まれている方は少なくないのではないでしょうか。
しわには表皮性のしわと真皮性のしわがあり、溝が真皮まで達しているとスキンケアで改善するのは難しいのが現実です。
真皮のコラーゲンの生成を促す効果が期待できるハイフは、目尻のしわが気になる方にも向いているでしょう。
引き締まったフェイスラインを実現したい人
フェイスラインがたるんでくると、どうしても老けた印象を与えてしまうかもしれません。
年齢を重ねるとたるむケースが多いようですが、若い方でも下を向いてスマートフォンに触る時間が長いことなどが原因でフェイスラインがたるんでしまうケースもあるでしょう。
引き締まったフェイスラインを目指す方にも、ハイフでの施術がおすすめです。
メスを使わないで本格的なリフトアップをしたい人
本格的にリフトアップを行うためには、SMAS筋膜を引き上げる手術を行う必要があります。
しかし、ハイフならSMAS筋膜にアプローチして熱で刺激を与えられるため、手術を行わなくても肌が引き締まりリフトアップ効果が期待できます。リフトアップはしたいけれど手術には抵抗がある方に、ハイフが向いているでしょう。
さらにハイフは医療用のものを使っており安全性が高く、一般的なクリニックでも使われています。施術者も研修を事前に受けており万全の体勢で行いますので、不安が少なく施術を受けられるでしょう。
ダウンタイムを短くしたい人
ダウンタイムとは、施術後に本来の肌に戻るまでの時間を指します。ハイフを受けたいけれど、仕事などで普段あまりまとまった時間が確保できない人も少なくないでしょう。
しかしハイフは外科手術とは違い、治療部位にエネルギーを集中させ瞬時に熱を照射する方法を用いており、1時間程度で終わるクリニックもあります。
肌にダメージはほとんどなく、1回の施術直後に効果を実感できるうえ、メイクや洗顔も可能です。施術後に特に気にすることなく外出できるのは、仕事をしている人や時間が取れない人にとってのメリットの1つといえるでしょう。
加えて、痛みもほとんどないといわれているので気軽に施術できます。それでも痛みや時間など気になる人は事前にカウンセリングできちんと相談してください。
ハイフで得られる主な効果
ハイフはターゲットにアプローチして肌を引き締めてたるんだ肌をリフトアップする、コラーゲンの生成を促進して肌のハリや弾力がアップするといった効果が期待できる施術です。
実際にはどのような効果が期待できるのか、ひとつずつ詳しくみていきましょう。
小顔効果
ハイフは熱でターゲットを刺激して肌を引き締める効果が期待できます。そのため、たるんだ肌が引き締まってこれまでより小顔にみえることもあるでしょう。
さらに、ハイフは熱刺激によってリンパの流れや代謝がよくなることでも、小顔効果が望めます。
また、ハイフの種類にもよりますが、脂肪細胞に熱を与えることで分解や除去を促進されて小顔効果が望める可能性もあります。
リフトアップ効果
ハイフで期待できる効果といえば、やはりリフトアップ効果もそのひとつでしょう。
ハイフは照射のエネルギーでSAMS筋膜までアプローチが可能です。それにより筋膜が引き締まり、手術を行わなくても本格的なリフトアップ効果が期待できます。
さらに、ハイフで刺激を与えることで再生しようとする力が体内で働いてコラーゲンが産生されるのも、リフトアップの効果が望める理由のひとつです。
また、ハイフでリフトアップの施術を行うのと併せてヒアルロン酸注射で表面の凹凸や影などを改善することで、さらに若々しい印象に導いてくれるでしょう。
肌質改善効果
肌のきめが粗い、毛穴が目立つのが気になるなど肌質にあまり自信がない方もいるでしょう。
ハイフの施術機器の1つであるダブロは、ほかの組織へのダメージを与えずに肌質改善にも効果が期待できます。肌の深層部から強力に引き締めるため、毛穴が引き締まるというメリットもあります。
また、コラーゲン線維やエラスチン線維の生成が促されるため、美肌効果も期待できるでしょう。同時に、肌のきめが整いやすくなり、ハリのアップも望めます。
ハイフの効果はどれくらいで出る?
ハイフの施術を受けたら、いつから効果が現れるのか気になるところではないでしょうか。
実はハイフの効果は、施術直後から現れるわけではありません。本格的なリフトアップ効果や小顔効果は、通常施術後1ヵ月程度から現れることが多いようです。
また、効果は半年〜1年程度続くのが一般的です。そしてよく効果が実感できるといわれているのが、施術から3ヵ月程です。
よりよい状態を維持して効果を継続させたい場合には、3〜6ヵ月程度を目途に継続して施術を受ける必要があります。これからも美容に気をつけたい人はたるみやしわを防げる見込みがあるのでおすすめです。
ハイフで美肌を維持させるためのポイント
せっかくハイフの施術を受けるなら、できるだけ効果を長持ちさせたいと考える方は少なくないでしょう。ハイフで美肌を維持する方法をみていきましょう。
適切な間隔で施術を受ける
ハイフの効果は半年〜1年程度継続するとされていますが、そのなかでも特に効果が現れている状態が保てるのは施術から3〜6ヵ月くらいの期間です。
効果的な状態を長持ちさせるなら、3〜6ヵ月ごとに継続して施術を受けることをおすすめします。
注意していただきたいのは、ハイフは施術する部位や医療機器によって費用が異なります。顔のみの相場は5,000円〜30,000円(税込)程度ですが、オプションなどの追加料金が発生する場合もあるので、施術を受ける前に確認しましょう。
ハイフ照射後は紫外線を避ける
ハイフの施術を受けた後の肌はデリケートな状態になっています。そのため、肌の刺激になることは避けなくてはなりません。
紫外線は肌に刺激を与えるため、施術後には浴びないように注意が必要です。帽子・日傘・日焼け止めなどを活用してしっかりと対策を行ってください。
真夏だけ気を付ければ大丈夫だと思ってしまいがちですが、紫外線は3月頃から徐々に増え始め、10月頃まではある程度強い気候が続きます。
真夏以外の時期であっても、しっかりと紫外線対策を行いましょう。
また、UV-Aはガラスを透過し室内にも入ってきます。室内でも油断することなく日焼け対策を行いましょう。
乾燥しやすい肌に水分をしっかり補う
ハイフの施術後は、肌が敏感になっており乾燥しやすいため、基礎化粧品による保湿をしっかり行いましょう。
化粧水は、優しくハンドプレスでつけると浸透しやすくなります。その後、乳液などの油分を補いましょう。
肌がデリケートな状態になっているため、コットンで強く擦る、パンパンと化粧水を叩きこむなどの間違ったケアで刺激を与えないように注意が必要です。
刺激を防ぐために、できる限り刺激の少ない基礎化粧品の使用をおすすめします。
また施術を受けた後は、内側からの乾燥対策も大事です。こまめな水分補給を心がけてください。
まとめ
ハイフとは高密度焦点式超音波を使った施術であり、SMAS筋膜に働きかけて引き締めることで、手術を行うことなくリフトアップができる施術です。
熱で刺激を受けた組織は、ダメージを修復するためにコラーゲンの生成を促します。それにより、肌のハリや弾力もアップするため、エイジングケアに力を入れたい方にもおすすめです。
通常はダウンタイムがほとんどないとされているため、ダウンタイムが取れない方でも施術を受けやすい点もメリットでしょう。
ハイフは自由診療のため、クリニックによって費用相場が異なります。事前に電話やメールで相談して確認してから予約を取ってご自身の納得のいく施術を受けましょう。
参考文献