しわやたるみがなく、フェイスラインがシュッとしている顔はご自身の努力だけで改善することが難しいため、憧れを抱く方も少なくないでしょう。
ハイフは高密度の超音波によって発生した熱で皮膚の深層部までアプローチし、メスを使わず自然なリフトアップを目指せる施術です。
しかし、よいことばかりで本当にデメリットはないのか心配になる方もいるでしょう。
ここではハイフのデメリットである副作用やリスク、またそれらの症状が現れた際の正しい対処方法・ハイフがもたらす魅力的な美容効果を詳しく解説します。
さらに、ハイフが向いている方もご紹介するのでぜひ参考にしてください。
ハイフはデメリットがあるって本当?
ハイフにはどのようなデメリットがあるのでしょうか。挙げられるデメリットは以下のとおりです。
- 施術中に少々の痛みがある
- 施術後はお肌が乾燥や紫外線に敏感になる
- 痛みや熱傷など肌の状態がもとに戻るまでの期間がある
どのような症状が現れるのか、1つひとつ具体的に解説しましょう。
施術中に少々の痛みがある
高密度の超音波を皮膚の深層部にアプローチしますが、その際に照射によって熱が発生するのです。個人差はあるものの、その熱により痛みを感じる方もいます。
照射や照射部位によって痛みの感じ方には個人差があり、針で軽く刺されたような痛みと表現されることが多いようです。
また、口周りやフェイスラインなど骨が近くにある部位は骨に響きやすく、鈍痛を感じる方もいます。
多少でも痛みがあると聞けば、不安を覚える方も少なくありません。クリニックによっては施術前に麻酔をすることもあります。
痛みに不安を覚える方は、カウンセリング時に確認しておくとよいでしょう。
一般的には、施術の際に麻酔クリームを使用します。しかし、脂肪量によって麻酔の効果が薄い場合もあるため、診察時に測定した脂肪量に合わせて対応するやり方が主流です。
ほかにも使用する機器や出力を抑えることで、痛みを軽減させることが可能になります。たとえば、ダブロやダブロ ゴールドは痛みが少ないといわれています。
ダブロとダブロ ゴールドは、どちらも美容大国といわれる韓国で開発されたものになります。
こちらの機器は日本国内では未承認機器であるうえ、医師の判断にて個人輸入している機器です。
しかし、韓国の食品医薬品安全処(MFDS)の承認を受けているため、不安を感じることなく施術できるのではないでしょうか。
未承認機器の使用に関しては、厚生労働省ホームページに掲載された「個人輸入において注意すべき医薬品等について」の情報を参考にしてください。
施術後は肌が乾燥・紫外線に敏感になる
ハイフを施術後、目に見える症状が現れてはいないものの、皮膚の深層部は超音波により発生した熱で細胞が傷付き日焼けと同じ状態になっています。
一時的ではあるものの、水分が失われ乾燥した状態です。また、乾燥した状態はお肌のバリア機能の低下にもつながります。
バリア機能が低下すると紫外線からのダメージを跳ね返す力も弱まり、将来のシミやしわ予備軍を増やす可能性が高くなるでしょう。
乾燥はさまざまなお肌トラブルを引き起こす要因になることが多いため、保湿や紫外線対策といったスキンケアをハイフ後は特に重点的に行うことをおすすめします。
その際、敏感肌用といった刺激の少ないものを丁寧にお肌に入れ込むようにするとよいでしょう。パックでゆっくりお肌に水分を浸透させるのも1つです。
痛み・やけどなどの副作用がある
体質によっては、痛みが強く出過ぎたり熱による熱傷を起こしたりすることがあります。このような場合、ダウンタイムと言われる肌の状態がもとに戻るまでの期間が必要となるでしょう。
一般的にハイフは痛みも少なく、ダウンタイムを必要とするケースが少ないといわれています。しかし、必ずしもダウンタイムが少ないとはいえません。体調や医師の技術などの状況によって変わることはあります。
痛みが強く出ないよう、施術前に血行を良くする行動(長時間の入浴や激しい運動など)は避け、体調を整えるようにしましょう。
また、できるだけ熱傷にならないよう、適切な出力で超音波を当ててもらえるよう医師と相談してください。
ハイフのデメリットへの正しい対処法
デメリットを挙げましたが、正しく対処をすることでデメリットを最小限にできます。ハイフで理想の顔を目指すためにも、正しい対処法を知っておきましょう。
経験豊富な信頼できるクリニックを選ぶ
医療ハイフは高密度の超音波を使用するうえ、無数の神経が通っている部位も施術するため医療行為になります。そのため、医師の指導のもとで施術するクリニックを選びましょう。
エステでハイフをすることも可能ですが、医療用と比較すると出力が弱く、効果が現れにくい場合があります。
さらに前述のとおり、デメリットが起こらないとは言い切れないため、効果や安全面を考慮しクリニックを検討するとよいでしょう。
ハイフを扱うクリニックは多いものの、経験はクリニックによって差があります。経験が豊富な信頼できるクリニックを選ぶようにしましょう。
経験があるということは患者さんの来院数も多く、症例数も多いと考えられます。多ければ多い程、クリニックとしての技術や知識の向上に結びつくのです。
クリニックの技術や知識不足は危険なリスクを招くケースもあります。たとえば出力ミスや誤った部位を照射したことにより、顔の神経を傷付け運動神経麻痺が起こったという症例です。
稀ではあるものの、最悪な事態になる可能性もあります。そういった観点からも、クリニック選びは慎重にすべきです。
アフターケアがあるクリニックを選ぶ
ハイフはアフターケアが今後のお肌の状態に左右する面もあり、アフターケアがあるクリニックを選ぶことも大切になります。
前述のとおり、ハイフ施術後は一時的に乾燥状態になっており、いつも以上にお肌が敏感になっている可能性が高いです。
お肌を休めるためにも、施術後はあまり触らず刺激を与えないようにしましょう。乾燥によるしわやたるみなどを防ぐためにもしっかり保湿してください。
また、乾燥により紫外線の影響を受けやすいため、日焼け止めクリームを塗るのも忘れずに行いましょう。
納得のいく説明を受ける
施術を行う患者さんが納得することが、施術をスムーズに行うためにも必要不可欠です。
エイジングケアが期待できるハイフとはいえ、納得しなければデメリットにつながりかねません。
納得のいくまで何度でも説明してくれるクリニックを選ぶようにすると、ご自身の不安を少しでも減らしてくれることでしょう。
悩みを解消するために施術内容・価格・仕上がりなど納得するまでじっくり医師と相談してください。
安心できると思えるクリニックで施術することをおすすめします。
ハイフの美容効果
メスを使わず自然なフェイスリフトを目指せるハイフですが、さまざまな魅力的な美容効果が期待できます。
年齢に関係なく、いつまでも美しくいたいと思われる方が多い女性にとってハイフによる美容効果は興味深いでしょう。
ここでは、ハイフ施術をすることで期待できる魅力的な美容効果を3つご紹介します。
しわ・たるみを改善するエイジングケア
ハイフ施術をすることで得られる魅力的な効果といえば、やはりエイジングサインであるしわやたるみの改善が期待できる点です。
しわやたるみはお肌の土台となるコラーゲンでできたSMAS層が加齢により緩むことで、ゴルゴライン・目元・顎などがたるんでしまいます。
加齢により目立ってきやすいしわやたるみにお悩みの方も少なくありません。しわやたるみになりにくくするスキンケアはさまざまあるものの、あまりよい効果を得られにくいです。
ハイフは緩んでしまったSMAS層へ集中的に超音波による熱でアプローチし、筋肉を引き上げエイジングサインであるしわやたるみの改善を導きます。
一般的にハイフを取り扱っているクリニックでは、部位やお肌の状態に合わせたオーダーメイド施術が可能です。患者さんの状態にあわせ、照射パワーを提案してくれます。
肌質を改善して若々しい肌へ
集中的な超音波により発生した熱によって、皮膚内側の細胞は傷付いた状態です。傷付いた細胞は修復しようとコラーゲンを作ろうとします。
照射する超音波の出力が高ければ、コラーゲンの産生も増えていき内側からの肌質改善が期待できるでしょう。
また、修復によりコラーゲンがリフレッシュされることで、よい組織がたまりやすくなります。弾力やハリがアップし、キメの整った若々しいお肌が期待できるでしょう。
肌質をリセットし、根本から若々しいお肌を目指したい方にもおすすめの施術です。
ハイフは1度でも効果はありますが、定期的に施術することが望ましいでしょう。
定期的に施術することでコラーゲンがリフレッシュされ続け、若々しいお肌の状態を長期的に維持できます。
リフトアップで若返り効果
お肌の土台であるSMAS層が加齢により緩むことで、皮膚を支えられずたるんでしまいます。
ハイフは超音波の深さを変えられることから、お肌の土台となるSMAS層にアプローチし、メスを使わずリフトアップが期待できます。
特にゴルゴラインやフェイスラインはリフトアップによって、若々しい印象を与えられるでしょう。
これまでリフトアップするためには、外科的手術を選択する方が多かったかもしれません。
しかし、ハイフの登場によりお肌や体に負担をかけることなく、手軽にリフトアップを望めるようになりました。そのため、施術を望む方の選択肢の幅が広がっています。
ハイフが向いているのはどのような人?
エイジングケアを目的とした方のみハイフが向いているのでしょうか。
ハイフをはじめ、さまざまなエイジングケアに対する施術方法があるのは向いている方が異なるからです。
これから挙げる特徴が見られる方が、特にハイフに向いています。
しわ・たるみが気になる人
ハイフは高密度の超音波によって発生した熱で皮膚の深層部にあるSMAS層へアプローチし、引き上げることでしわやたるみに有効です。
そのため、しわやたるみが気になり悩みを抱えている方には向いている施術になります。
たるみは皮膚とコラーゲンの劣化と脂肪の減少だけでなく、筋膜も主体はコラーゲンなので時間とともに下がり緩くなってしまうのです。さらに、重力がかかることでたるみが起こります。
また、骨の萎縮も原因の1つです。体の中にある骨が縮めば自然と皮膚も縮んでいきます。
ほかにも、紫外線・食生活・タンパク質不足・鉄不足もたるみの一因です。ハイフによって得られる効果を高めるためにも、日常生活を見直すのもよいでしょう。
フェイスラインのもたつきが気になる人
ブルドッグのようにフェイスラインが垂れ、見た目を気にする方にもハイフは向いています。
しわやたるみの改善同様、垂れ下がってしまったフェイスラインの深層部にあるSMAS層にアプローチし引き上げることが可能です。
一般的には、さまざまな要因でできた溝や下がった皮膚をしっかり引き上げるため、350〜450前後のショット数を当てます。
狙った部位へ集中的に当てられるため、ほかの皮膚を傷付けることなくたるみなどの改善が見込めるのです。
ハイフはもともと、尿路結石の患者さんの石を砕くためのものでした。そのため、若返りが期待できるという美容目的では公的医療保険は適用されず自費扱いとなります。
費用は導入機器・施術範囲・クリニックの方針により異なりますが、一般的な相場は77,000円〜230,000円(税込)と幅広い価格です。
ハイフは回数を重ねることにより、高い効果が期待できる施術です。定期的に施術できるよう期間を区切り、施術を行なえるよう医師と相談しましょう。
ハイフの施術後の注意点
お肌への負担が少ない美容施術ではあるものの、いくつか注意すべき点があります。注意点を守ることで肌はもちろん、長く効果を持続させることが可能です。
具体的にどのようなことを注意すべきでしょうか。注意点は下記のとおりです。
- 血行を促進するような行動(入浴や運動など)
- 飲酒
- 施術した部位へのマッサージ
ハイフをした直後のお肌は目に見えないだけでダメージを負った状態です。そのため、大変デリケートな状態になっています。
マッサージによる刺激をはじめ、入浴や運動といった血行を促進するような行動は、赤みや腫れを引き起こす原因につながりやすいです。
飲酒に含まれるアルコール成分が血流を良くする働きもあるため、施術当日〜翌日までは控えるようにしましょう。
ハイフ施術後のお肌は非常に乾燥した状態です。施術当日から1ヵ月程は保湿を念入りに行ってください。
また、紫外線もハイフ施術後のお肌には強すぎる刺激です。紫外線が原因で色素沈着を引き起こす原因になるので、保湿同様に紫外線対策もしっかり行いましょう。
まとめ
ここまでハイフのデメリットを中心に解説しましたが、正しく施術を受けるためにもデメリットの知識を持つことは大切です。
しかし、ハイフにはもちろんメリットがあります。たとえば、たるみを引き起こすSMAS層にメスを使わず超音波で発生する熱を与えられるのは大きなメリットでしょう。
さらに、周りの皮膚を傷付けることなく当てたい部位のみアプローチ可能な点もメリットといえます。
悩みを真摯に相談できるクリニックを見つけることが、よりハイフを安全に受けるために大切です。
新しいエイジングケアの1つであるハイフで、ご自身が理想とする顔を目指してはいかがでしょうか。
参考文献