ダイエットしても二重顎が気になる方や、フェイスリフト手術で顔にメスを入れることに抵抗があるなどの悩みを持っている方もいるのではないでしょうか。
そこで紹介したいのがメスを使わないフェイスリフトとも呼ばれているハイフです。
高密度の超音波がSMAS(筋膜)層まで刺激して皮膚を引き上げてくれます。さらにコラーゲン・エラスチン産出を促し、脂肪融解の効果も期待できるでしょう。
この記事では、二重顎解消のためにハイフを使うメリット・注意点などを紹介します。
二重顎を解消してくれるハイフの効果とは?
ハイフとは高密度焦点式超音波という技術です。高密度の超音波が、フェイスリフト手術がターゲットとするのと同じSMAS(筋膜)層まで届いて熱刺激を与えるため「メスを使わないフェイスリフト」とも呼ばれています。
肌は表皮・真皮(コラーゲン・エラスチンなどの成分が産出される)・皮下組織(脂肪を含む)・SMAS(筋膜)の層が重なった構造になっています。
ハイフは、切るなどの外科的手術をせずに深層部の筋膜に働きかけられることが大きな特徴です。
筋膜が引き締められ皮膚組織の脂肪融解も可能なため、しわ・たるみの改善や小顔・引き締めに効果があり二重顎の解消が期待できます。
顎周りの脂肪を融解
ハイフは脂肪層にも働きかけ顎周りの脂肪を融解します。超音波の熱刺激によって脂肪細胞を壊し、融解された脂肪は血管・リンパ管を通して排出されます。
脂肪細胞の数が減るためリバウンドも起こりにくいです。
さらにハイフは、たるみ改善、リフトアップなど多くの美容効果が期待できるといわれています。
リフトアップ効果
ハイフは真皮層のさらに奥にあるSMAS(筋膜)層まで届いて筋トレ効果をもたらすため、リフトアップ効果が期待できます。
刺激する層やエネルギーの大きさを調整でき、真皮層では刺激されたダメージを修復しようとする働きによって大量のコラーゲン・エラスチンが産出されます。
これによってハリ・弾力へと繫がるのです。二重顎の脂肪が気になる方にとって、さらにリフトアップの効果がのぞめるのはうれしいことではないでしょうか。
美肌効果
ハイフによって筋トレ効果・コラーゲン・エラスチンの大量産出がもたらされる結果、毛穴が引き締められてキメが整っていきます。
肌のハリ・弾力がアップすると、しわ・たるみが改善され、美肌効果もあるでしょう。
さらに肌の凹み・陰を消すためのヒアルロン酸注入を併用すると、より一層ハリのあるふっくらとした美肌が期待できます。
ヒアルロン酸は、ハイフの施術直後に注入が可能です。
二重顎の主な原因
二重顎の原因として、顎下のたるみ・顔のむくみ・長時間のスマートフォン操作が考えられます。
原因がわからず自分でいろいろな方法を試した方もいるかもしれませんが、ここではどのようなことが原因かを挙げていきます。
加齢に伴うものもありますが、生活習慣が原因で悪化することもあるためドキッとした方もいるのではないでしょうか。1つずつ紹介していきます。
顎下のたるみ
顎の皮膚がたるんでしまうと二重顎になります。
加齢・紫外線・乾燥によって角質層の水分量が減少し、真皮層のコラーゲン・エラスチンなどの肌の弾力を保つ成分も減っていくためハリ・弾力がなくなってしまうのです。
紫外線・乾燥の予防を怠ると肌のバリア機能を低下させてしまうので、普段から油断せずにケアしましょう。
また顔にある表情筋は3割程度しか使っていないといいます。加齢だけでなく普段からあまり話さなかったり笑わなかったりと表情を動かさないと衰えてしまい、たるみの原因となります。
表情筋を動かすように日頃から意識するとよいでしょう。特に顎下から首にかけてある舌骨筋群を鍛えることが大切で、舌を口内で動かしたり口から突き出したりするトレーニングが効果的です。
下顎が小さい・引っ込み気味などの骨格によって顎の下の皮膚がたるみやすい場合もあります。
ヒアルロン酸注入またはシリコンプロテーゼ挿入によって、顎先(おとがい)を形成する美容手術があります。
顔のむくみ
血行不良・リンパの滞りが顔のむくみを引き起こします。表情筋が衰えるとポンプ機能が十分に働かなくなり、血流・リンパ液の流れが悪くなってしまうためです。
塩分・水分・アルコールの摂り過ぎでも体外に排出されるべき水分が残ってしまいます。また睡眠不足・冷え・ストレスも新陳代謝の低下を招き、むくみの原因になるでしょう。
ミネラル・ビタミン不足にも要注意です。カリウムを含むきゅうり・バナナ・りんご・昆布、ビタミンB1を含む豚肉・ナッツ類・玄米・カリフラワーなどの食材を意識的に取り入れましょう。
長時間のスマートフォン操作
現代人に欠かせなくなったスマートフォンですが、持つ手に目線を下げると首が前に出た状態になります。
この姿勢を長時間続けると、本来は反り返ったようにカーブしている首の骨が真っすぐな状態になってしまい「スマホネック」などと呼ばれます。
スマホネックになると下顎と舌を支える舌骨筋群が衰えてリンパの流れも悪くなってしまうためたるみ・むくみを引き起こし、二重顎になりやすいでしょう。
スマートフォンを持つ手は目線の高さに合わせるように心がけてください。食生活でも噛む回数を意識すると、顔周りのむくみ解消に効果が期待できます。
二重顎解消におけるハイフの5つのメリット
ハイフはピンポイントで効果を期待できます。
さらにハイフを使うメリットとして、痛みが少ない・施術直後にメイクできる・施術時間が短い・傷跡が残らないことが挙げられます。
では気になるメリットについて1つずつ説明していきましょう。
気になる二重顎を効果的に改善
ハイフは肌の筋トレ効果に加え脂肪融解も可能なので、二重顎改善の選択肢の1つとなるでしょう。しかし、施術後2週間程度は筋肉痛のような痛みがある場合が多いようです。
これはハイフの熱による照射の刺激が影響しています。この刺激で肌のコラーゲン産生が抑制され、筋力トレーニングをしたような状態になるためです。
実際に筋力トレーニングをした後、しばらく筋肉痛になった経験をした方も少なくないでしょう。ハイフの施術後はそのような状態になるのです。
これは自然な現象であり、2週間を過ぎる頃には徐々に痛みは消えるため、ほとんど心配はないでしょう。
痛みが少ない
痛みの感じ方には個人差がありますが、施術後すぐは無痛の場合が多い傾向にあります。施術中は熱照射により骨に響くような痛みやチクチクした痛みを感じますが、施術後はほとんど無痛の状態になるようです。
人によっては腫れや赤みが出ることがありますが、時間の経過とともに落ち着いてくるのでほとんど心配ないでしょう。
ハイフの施術には、Newダブロやダブロゴールド、ウルセラなどを使用しています。
これらは薬機法に基づき医師の判断で個人輸入しています。国内承認機器に同等の効能・効果が期待できる機器はなく、国内未承認機器による自由診療です。
例えば、ダブロは照射温度が55~60度で、超音波を同時に広い範囲に照射するため刺激が分散され、ウルセラと比べ痛みが少ないことが特徴です。韓国のMFDS(食品医薬品安全処)では、承認されています。
痛みが心配な方には麻酔クリームなどの使用も可能ですので、事前に医師に確認しておくことをおすすめします。
施術直後のメイクが可能
施術前にはメイクを落としますが、その他にもコンタクトレンズや身に着けているものは外します。
まれに赤みが出る場合もありますが、数時間程度で収まることが多いようです。
また、腫れやあざなどが出ないため、施術後にメイクしても問題ないでしょう。
状態により個人差はありますが、施術後すぐに帰宅できる場合が多く、普段どおりの生活が可能なのもハイフの魅力です。
施術時間が短い
首だけの施術なら60分と施術時間が短いことも特徴です。来院から施術後のメイク時間を含めても2時間以内で済ませることも可能な場合があります。
施術はハンディタイプのマシンで施術部位に照射するのみです。ダウンタイムもほとんどないといわれているため会社帰りや休日のお出かけのついでに立ち寄ることもできるでしょう。
施術時間が短く普段どおりの生活が可能ですが、長めの入浴・飲酒・激しい運動などは避けてください。
傷跡が残らない
ハイフはメスや針を使わずにSMAS筋膜へ直接アプローチできるため、肌表面に小さな傷跡すら残ることはないです。
ハイフは超音波を高密度に焦点に収束させる施術方法です。
したがって皮膚(表皮)にはダメージを与えることはほとんどないといわれています。
メスを使用しないので傷跡が残ることもありません。
二重顎へのハイフの注意点
切らないリフトアップ術として多くのメリットがあるハイフですが、検討するにあたって注意しなければならない点もあります。
リフトアップ術としてすでに糸を入れている場合、長くて1年経過してから施術可能となります。金の糸の場合は施術できません。
特定のリスクとして痛み・熱傷・乾燥・水ぶくれ・赤みが起こる可能性を承知しておく必要があります。
また、一部では施術後に、顔の一部にしびれなどが生じる三叉神経麻痺を起こしてしまうケースがあることも報告されています。
施術後は日焼けと同じ状態ととらえ、保湿を十分に行ってください。また乾燥などでバリア機能が一時的に低下するため紫外線予防を徹底しましょう。
血行が促進されると症状が悪化するため、施術後は長い風呂や激しい運動は避けてください。水分補給もしっかり行いましょう。
上記の症状がみられた場合は、早めに担当の医師を受診してください。
また、前述したとおり二重顎に対するハイフは自由診療となっています。
ハイフの費用相場は1回につき4万円~15万円(税込)程度となっています。費用はクリニックによって異なり、施術方法・回数によっても差があるので、事前に確認しておきましょう。
ハイフに必要な期間
ハイフは肌本来の修復能力に働きかけ、施術後数ヵ月かけてしわ・たるみを改善していきます。
施術してから日を追うごとに効果が表れ、1ヵ月後を目安に大きく効果を実感できるでしょう。
ハイフの熱エネルギーによる刺激を受けた肌は、ダメージを受けた細胞を修復しようとコラーゲンやエラスチンなどの美容成分の生成を促します。
この作用は数ヵ月程続くため、皮膚の弾力がアップし、キメ細かい肌へ導いてくれるでしょう。
一般的なクリニックでは2~6ヵ月ごとの施術をおすすめしているところが多いようです。クリニックによって期間が異なり、施術を受ける方の状態によって施術間隔(回数)も異なるので、医師に確認しましょう。
まとめ
ハイフは高密度の超音波エネルギーで皮下組織の脂肪、筋膜層に働きかけます。その結果、顎周りの脂肪融解・リフトアップ・美肌の効果が期待できるでしょう。
ハイフの照射部位を見極めマシン出力を調整するなどのテクニックを駆使し、患者さんが気になっているしわ・たるみの部位を引き上げます。
二重顎の解消・ハイフについて興味のある方は、経験だけでなく悩みを真摯に相談できるクリニックを見つけることが、より安全性を重視してハイフの施術を受けるために大切です。
新しいエイジングケアの1つであるハイフで、自分が理想とする顔を目指してはいかがでしょうか。
参考文献