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ニキビ跡にはダーマペンが効果的?メリット・デメリットや注意点についても解説

ニキビ跡にはダーマペンが効果的?メリット・デメリットや注意点についても解説

「ニキビ跡を改善したい」とお悩みではありませんか? ニキビ跡は肌のセルフケアでは改善することが難しいため、治すことができないとあきらめている人も多いかもしれません。しかし、あらゆる肌トラブルに有効なダーマペン治療であれば、肌の自然治癒力を促進して肌質の改善を促すことができます。今回は、ダーマペン治療のメリットやデメリット、注意点について詳しく解説していきます。

ダーマペン治療とは

ダーマペン治療とは ダーマペン治療とは、超極細の針を肌に刺して肌の自然治癒力を引き出し、さまざまな肌トラブルを改善する美容療法のことです。ダーマペン治療のメリットやデメリット、注意点などについて詳しく解説していきます。

ダーマペン治療とはどのようなものですか?
ダーマペン治療とは、傷を修復しようとする肌本来の仕組みを利用して、肌を生まれ変わらせる治療法です。先端に16本の極細の針を備えたペン型の機器を使用し、肌に小さな穴を開ける施術を行います。ダーマペンで開いた穴を治癒する過程で、新たな肌細胞の生成が促進されるため、肌のシミやくすみの改善が期待できるのです。治療によって肌のターンオーバーが促進され、メラニンの排出が助けられることもあります。また、症状に応じて針を刺す深さを3.0mmまで調整することが可能であり、肌の真皮層にまで達したニキビ跡やクレーターの改善にも効果を発揮します。
さらに、ダーマペンで開けた穴にヒアルロン酸やプラセンタ、高濃度ビタミンCなどの美容成分を含んだ導入液を浸透させることで美白や肌質改善など、より高い効果が期待できるのです。
ダーマペン治療は施術からどれくらいで効果が出ますか?
ダーマペン治療では、症状の程度や施術する部位にもよりますが、概ね1週間から2週間程度で効果を実感することができるでしょう。
ただし、クレーター状のニキビ跡などは1度の施術では効果が不十分で、複数回の治療が必要になる場合があります。その場合は、治療完了までに時間を要することになります。
ダーマペン治療にかかる費用の相場について教えてください。
ダーマペン治療の費用は、顔全体に行う場合で1回2万円程度です。多くの場合、ダーマペンは複数回治療を行います。そのため、例えば治療を5回行った場合には10万円程度の費用が必要です。
また、治療中の痛みを軽減するために顔に麻酔クリームを塗布する場合、3000円程度の費用がかかります。麻酔の費用は治療代に含まれていることもあるため、詳細な費用は施術するクリニックに確認するようにしましょう。

ダーマペン治療によるニキビ跡やそのほかの肌トラブルの改善

ダーマペン治療はニキビ跡だけでなく、毛穴の開きやたるみなどのさまざまな肌トラブルの改善に効果を発揮します。ここからは、どのような症状がダーマペンの治療の適応となるのか回答します。

ダーマペン治療ではどのようなニキビ跡を治せますか?
ダーマペンで治療できるニキビ跡は、クレーター型のニキビ跡、色素沈着型ニキビ跡、ケロイド型のニキビ跡の3種類です。
まず、クレーター型のニキビ跡とは、ニキビの炎症が肌の奥の真皮層にまで到達し、組織を壊したことで肌の表面に跡が残ったものです。次に、色素沈着型ニキビ跡は、ニキビの炎症によってメラニンが生成され、ニキビが治った後もシミのように跡が残っている状態のものを指します。最後に、ケロイド型のニキビ跡とは、ニキビの跡が盛り上がり硬くなった状態のものです。傷の治癒過程で過剰にコラーゲンが生成されることによって起こります。
色素沈着型ニキビ跡は、時間の経過とともに跡が薄くなっていく可能性も考えられますが、クレーター型やケロイド型のニキビ跡の場合は、通常のスキンケアで治癒することは困難です。これらのニキビ跡にお悩みの場合は、ダーマペンを検討してみてもいいかもしれません。
ニキビ跡の治療以外でダーマペンが効果的な症状について教えてください。
ダーマペンは皮膚組織の再生を促し、新しい細胞を生成するため、シミやくすみの改善にも効果を発揮します。また、ダーマペンの刺激は、コラーゲンやエラスチンという肌の美容成分の生成を促進する効果もあります。そのため、肌のハリや弾力を回復し、乾燥肌や小じわ、毛穴の開きやたるみ改善に効果が期待できます。そのほかにも、妊娠線や、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)と呼ばれる肌のざらつきや赤みの症状にも対応できます。

ダーマペン治療のメリットとデメリット

ダーマペン治療は、さまざまな肌のお悩みを改善できるとても魅力的な治療法です。しかし、注意するべき点もあるため、後から「知らなかった」と後悔することのないように、メリットとデメリットを把握した上で治療を開始するようにしましょう。

ダーマペン治療のメリットを教えてください。
ダーマペン治療は、クレーター状のニキビ跡やシミやたるみなど、セルフケアでは改善できない肌トラブルを改善できること、痛みが少なくダウンタイムが短いことがメリットです。
ダーマペンは針を刺す深さを0.1mm単位で調整できるため、肌の状態に応じて適切な刺激を与え、肌の深層から改善を促すことができます。通常のセルフケアでは、美容成分が浸透するのは表皮の外側の角質層までですが、ダーマペンを施術すれば、その奥の真皮層にまで美容成分を届けることも可能です。
また、ダーマペンは超極細の針を使用するため痛みが少なく、施術後の痛みや腫れ、赤みなどのダウンタイムも短くて済みます。ダウンタイムは、針を刺す深さや施術する部位にもよりますが、数日から1週間程度で自然に落ち着くことが多いです。施術の翌日には、メイクや入浴も可能。日常生活に与える影響が少ない点もメリットです。
​​ダーマペン治療のデメリットを教えてください。
ダーマペン治療のデメリットは、複数回の治療が必要になるケースが多いこと、ダウンタイムがあることです。 ダーマペン治療は、1度で効果が実感できることもありますが、多くの場合は複数回の治療を行います。例えば、毛穴の開きやたるみ、肌質改善が目的の場合は3~6回、深いニキビ跡では5~10回程度の施術が必要です。治療の間隔は3~4週間程度開ける必要があるため、1年ほどの通院が必要になることもあります。症状によって必要な治療回数は変わるため、事前に医師に確認するようにしましょう。また、皮膚の赤みや腫れ、痛みなどのダウンタイムがあることにも注意が必要です。多くの場合は2~3日で落ち着きますが、ダウンタイム中の肌はダメージを受けやすい状態です。そのため、日焼けや肌への刺激は厳禁。色素沈着や、ダウンタイムが長引く恐れがあるため、徹底した紫外線対策を行うほか、入浴や飲酒、激しい運動などは避けるようにしましょう。

ダーマペン治療でニキビ跡が悪化するケース

お肌のお悩み改善に効果を発揮するダーマペン治療ですが、肌の状態によってはニキビ跡が悪化してしまう場合があります。ここからは、ダーマペン治療でニキビ跡を悪化させないために注意すべきポイントについて解説していきます。

​​ダーマペン治療でニキビ跡が悪化するケースについて教えてください。
ニキビに赤みや膿がある状態でダーマペンを実施すると、肌の炎症が悪化し色素沈着や傷跡を残してしまう場合があります。炎症が起きているのか判断が難しい場合もあるため、まずは医師に肌の状態を確認してもらってから治療を開始するようにしましょう。
​​ダーマペン治療でニキビ跡を悪化させないためのポイントを教えてください。
早く肌をきれいにしたいという理由で、短期間で施術を繰り返すと肌が炎症を起こす危険性があるため、肌が回復するまで適度な間隔を空けて施術を行う必要があります。
また、施術後のダウンタイム中の過ごし方やセルフケアについても注意が必要です。施術後は肌にダメージがかかった状態であるため、紫外線や摩擦などの刺激を与えないようにしましょう。肌が落ち着いた後に使用するスキンケア用品や化粧品なども、低刺激のものを選ぶのがおすすめです。

編集部まとめ

ダーマペン治療は、ニキビ跡やシミ、毛穴の開きやたるみなど、スキンケアでは解決できないさまざまなお肌のお悩みを改善してくれる治療法です。その一方で、ニキビ跡に炎症がある状態で施術をすると、お肌の状態が悪化してしまうリスクがあることに注意が必要です。ダーマペン治療が有効かどうかは自己判断が難しいこともあるでしょう。お肌の症状にお悩みの方は、まずは医師の診察を受けた上で、ダーマペン治療を検討してみることをおすすめします。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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