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背中にできるニキビはどうやって治療する?背中ニキビのケア方法や治療法

背中にできるニキビはどうやって治療する?背中ニキビのケア方法や治療法

背中にできるニキビに悩んでいませんか?
背中はセルフケアが難しく、状態をなかなか確認することもできないため、気が付いたら症状が悪化してしまうというケースも多いといえます。
この記事では、背中ニキビのケアや治療法などについて詳しく解説していますので、背中ニキビにお悩みの方は参考にしてみてください。

ニキビについて

ニキビについて

ニキビとはどのような症状ですか?
ニキビは毛穴を中心として引き起こされる炎症疾患です。死んだ角質層の細胞(垢)や細菌、皮脂などが混ざりあうことでできる角栓が毛穴を塞いでしまい、通常時であれば毛穴から排出されるはずの皮脂が毛穴内部に蓄積されていくことで発生するため、皮脂の分泌が多い顔や背中、胸といった箇所にできやすい症状になっています。
初期症状では毛穴が塞がって内部に皮脂が蓄積されることでできる面ぽうが現れ、肌にブツブツとした小さな膨らみができます。この状態は白ニキビとも呼ばれ、皮脂が詰まっているだけなので特に痛みなどの症状はありません。
しかし、内部に蓄積された皮脂を栄養としてアクネ菌などの常在菌が繁殖すると毛穴内部での炎症が発生して赤ニキビとも呼ばれる紅色丘疹となり、さらに炎症が進行することで膿がたまった黄色ニキビとも呼ばれる膿疱という状態へと進行していきます。
毛穴の詰まりを解消して内部の皮脂や膿を排出し、炎症を抑えることで治癒が可能な症状ですが、症状を放置していると炎症が深部へと進行していき、嚢腫や結節となって瘢痕を形成する場合があり、ここまで進行するとニキビが治った後もクレーターなどのニキビ跡として残り続けてしまう可能性があります。
ニキビは若い頃にしかできないものですか?
一般的に、ニキビができるのは青春のシンボルとも呼ばれるように、若い頃に好発し、年をとるとできにくくなるものと考えられています。
これはニキビの原因となる皮脂の分泌量が多い時期が思春期頃から25歳程度までとなっているからであって、実際に若い頃にニキビができやすかったという方でも、大人になると症状が自然と落ち着くというケースが多いといえるでしょう。
若い頃のニキビを思春期ニキビ、それ以降を大人ニキビと分けて表現したり、大人になってからの炎症は吹き出物といってニキビとは別物として表現することもあります。
ただし、思春期ニキビと大人ニキビも基本的には毛穴が詰まって皮脂が蓄積され、そこに菌が繁殖して炎症を引き起こすという意味では同じであり、ニキビが若い頃にしかできないというものではありません。
若い頃は性ホルモンの働きなどによって誰でも皮脂の分泌が促進されやすくなるのに対し、大人になってからはストレスや睡眠不足といった影響で皮脂の分泌が促進されやすくなるため、生活習慣などの影響をより受けやすくなるといった違いといえるでしょう。
ニキビは潰したら悪化するというのは本当ですか?
ニキビは毛穴の内部に蓄積された皮脂や膿を排出させることで症状の軽減が可能な症状であり、皮膚科などでもニキビの 芯出しとして行われることがあります。
しかし、一方で無理に皮脂などを出そうとする(潰す)と、かえって悪化したり、ニキビが増えるといった表現をされる場合があります。
これは、例えば清潔ではない指や爪などでニキビを潰してしまうと、指などに付着した雑菌が侵入して余計に炎症が悪化してしまったり、肌に対して爪などで無理に力をかけることで肌細胞がダメージを受けてしまい、炎症が広がるといった可能性があるためといえるでしょう。無理に力をかけたケアは肌の深い場所まで炎症を広げてしまうことにもつながり、ニキビ跡などが残りやすくなる要因にもなります。
清潔な器具を揃え、芯だしを行った後にしっかりと炎症止めの軟膏を使用するなど、適切な方法でニキビを潰せば悪化することはなく、早期に治癒させることができますが、セルフケアできちんと対策を行うことは難しい面があるため、皮膚科などを受診して医師によるケアをうけることをおすすめします。

背中ニキビについて

背中ニキビについて

背中にばかりニキビができてしまうのはなぜですか?
顔や胸にはニキビができないのに背中にばかりニキビができてしまう場合、適切な洗浄やケアができていないケースや、寝具などが問題となっているケースが考えられます。
背中はどうしてもケアがしにくい部位であるため、十分に洗えていなかったり、髪を洗った際のトリートメントなどが洗い流しきれず残ったりしていると、汚れと皮脂が混ざりあって角栓となり、ニキビを引き起こす原因となります。
洗った後の保湿ケアもおろそかになりがちで、肌が乾燥することでターンオーバーの乱れなどが生じることも背中ニキビの原因といえるでしょう。
また、背中は寝ている間は特に寝間着や寝具と触れている時間が長く、清潔でない寝具や吸水性の悪い寝具などを使用していると、肌に負担がかかってニキビができやすくなるといえます。
その他にも体質による影響や服の選び方なども背中ニキビができる原因はさまざまですので、繰り返し背中にニキビができてしまうという方は一度皮膚科での診察をうけてみるとよいでしょう。
背中のニキビを予防するためにゴシゴシ洗った方がいいですか?
ニキビが古い角質や皮脂などが混ざって毛穴が塞がってしまうことや、アクネ菌の繁殖によってできるものという認識から、ニキビをケアするためにゴシゴシと洗う方がいますが、これは逆効果になる可能性が高いのでやめておいた方がよいでしょう。
ゴシゴシと強い負荷をかけて洗うと、その刺激が肌へのダメージとなって炎症をおこしたり、肌のターンオーバーが乱れてよけいにニキビができやすくなってしまう可能性があります。
古い角質や皮脂の除去は強く擦らなくても可能ですので、背中を洗う際は強い刺激をしないように優しく洗うように心がけましょう。
背中ニキビを予防するためにはどのようなケアが必要ですか?
背中ニキビを予防するためには、できる限り背中を清潔に保つことと十分な保湿、そして食事の注意を行いましょう。
清潔に保つというのは洗浄力の強い石鹸などを使うという意味ではなく、洗い残しがないように洗浄することや、寝具などを清潔に保つといった対策が必要という意味です。
背中は手が届きにくく保湿もしにくい部位ですが、スプレータイプの保湿を使うなどしてなるべくしっかりと潤いが保たれた状態を維持しましょう。
またニキビの対策には食事がとても大切で、脂質や糖質の多い食事は皮脂の分泌を促進するため控え、逆に肌の正常な代謝に必要となるタンパク質やビタミン類、亜鉛などのミネラルは積極的に摂取するようにしましょう。
顔のニキビと背中ニキビでケア方法の違いはありますか?
顔のニキビも背中のニキビも、基本的には同じ原因ですのでケア方法は同じです。
ただし、背中や胸といった部分にできるニキビの症状はアクネ菌ではなくマラセチア菌という別の菌によるものの場合があるため、外用薬などで対策する場合は背中ニキビ用のものを使用した方がよいでしょう。

背中ニキビの治療法について

背中ニキビの治療法について

背中ニキビを治療することはできますか?
背中ニキビも、顔ニキビと同じように治療が可能です。
単発での症状であれば芯だしや外用薬による殺菌などで治療が可能ですが、広範囲にできている場合はケミカルピーリングや光治療といった方法での対策がおすすめといえます。
ケミカルピーリングとはどのような治療ですか?
ケミカルピーリングは酸性の薬剤を肌に塗ることで古い角質を溶かして除去するという治療で、毛穴のつまりを引き起こしている角栓などを効率良く解消することができるため、ニキビケアにとても効果的な治療です。
ただし、炎症の状態によってはケミカルピーリングの刺激で悪化してしまう可能性もあるため、治療をうけることができるかどうかは医師とよく相談しましょう。
光治療は背中ニキビにどのような効果がありますか?
光治療で照射が行われるIPLという光は、血液内のヘモグロビンと反応して熱エネルギーを作り出す性質があります。
ニキビによって炎症がおきている場所はヘモグロビンも多く存在しているため光治療によってこの部分に熱エネルギーを与え、効果的に殺菌を行い炎症を鎮めることができます。
また、光治療で肌に熱エネルギーが加えられると、肌の再生力が高まって新しい細胞への入れ替わりが促進されるため、健康的でニキビができにくい肌質への入れ替えが期待できます。
背中ニキビは保険診療で治療できますか?
ニキビの症状は保険診療で治療が可能であり、背中ニキビも同様です。
ただし、保険診療で行える治療法には限りがあり、基本的には外用薬や内服薬での治療が主体となりますので、薬が塗りにくい背中は、顔にできるニキビと比べてケアが難しい側面があるといえるかもしれません。

編集部まとめ

編集部まとめ

背中は目視確認が行なえず、ニキビができてもなかなかセルフケアが難しい部位です。しかし、だからといって放置していると色素沈着やクレーターといったニキビ跡につながってしまう可能性もありますので、ケミカルピーリングによる治療など自費診療も含めて適切な治療を検討してみるとよいでしょう。

参考文献

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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