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にきび跡はレーザー治療に効果がある?にきび跡ができる原因やレーザー治療の方法を詳しく解説

にきび跡はレーザー治療に効果がある?にきび跡ができる原因やレーザー治療の方法を詳しく解説

にきび跡治療の選択肢として耳にすることがあるレーザー治療ですが、実際の効果や注意点について詳しく知りたい方もいらっしゃるのではないでしょうか?
本記事ではにきび跡のレーザー治療について以下の点を中心にご紹介します。

  • にきび跡ができる原因
  • にきび跡のレーザー治療の方法
  • にきび跡のレーザー治療を受ける際に注意すること

にきび跡のレーザー治療について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

にきび跡ができる原因

にきび跡ができる原因

赤みがあるにきび跡

赤みを帯びたにきび跡は、肌の深い部分に炎症が残っているために生じます。にきびによる損傷が原因で、血中のヘモグロビン(赤血球の色素)が皮膚表面から透けて見えることが、その赤みの主な原因です。この現象は炎症後紅斑と呼ばれ、炎症が収まった後も肌に跡が残ることがあります。

軽度の赤みは時間が経つとともに肌の自然なターンオーバーで薄れますが、炎症が深く広がっている場合には、赤みが自然に消えるのは困難です。にきび跡を触ったり潰したりすると炎症が悪化することもあるため、注意が必要です。

色素沈着したにきび跡

色素沈着したにきび跡は、茶色いシミのような跡が肌に残る状態になります。にきびができると、炎症を起こしメラノサイトが活性化され、生成されたメラニンが炎症部分に沈着し、色素沈着が生じます。特に、メラニンが真皮層まで浸透している場合、自然に回復するのは難しくなります。

また、にきびによるターンオーバーの乱れも色素沈着の原因となります。正常なターンオーバーが乱れると、メラニン色素が肌に留まり続け、炎症後も色素沈着が残るとされています。時間とともに自然に薄くなることもありますが、完全に消えないこともあるため、色素沈着を改善するためには、美白ケアやクリニックでのレーザー治療、ピーリングなどの治療がおすすめです。

クレーター状のにきび跡

クレーター状のにきび跡は、にきびによる深い炎症が真皮層を破壊し、肌の構造が失われることで生じます。深い炎症によって正常な皮膚組織が壊れ、修復過程でコラーゲンが過剰に生成されるため、肌の表面が凹凸になります。特に、にきびを無理に潰す行為は真皮の破壊を加速させ、クレーター状の跡を残す原因となります。

クレーター状のにきび跡は自然治癒が難しいため、改善には、クリニックでレーザー治療やダーマローラーなどの施術を受け、肌の凹みや不均一な表面を滑らかに改善することが推奨されています。

しこり・ケロイド状のにきび跡

しこりやケロイド状のにきび跡は、深い層での激しい炎症が原因で引き起こされます。炎症により皮膚の再生過程が異常をきたし、通常以上にコラーゲンが生成された結果、肌の表面が硬く盛り上がったり、赤く腫れ上がったりします。

一方で、ケロイド状の跡は特に繰り返しにきびができた部位に形成されやすく、自然には治癒しにくい状態です。フェイスラインや顎、下顎などの顔の周辺に多く見られます。これらの跡を改善するには、クリニックでのレーザー治療や注射治療など、専門的な介入が必要になります。

跡になりやすいにきびの特徴

跡になりやすいにきびの特徴

にきびはその種類によって跡になるかどうかが異なります。特に、炎症を伴う赤にきびと膿を持った黄にきびは、跡が残りやすいとされています。肌内部での炎症が激しいため、跡として残りやすい状態を引き起こします。一方で、白にきびと黒にきびは跡になりにくいですが、適切なケアが行われない場合、炎症を起こしやすくなり、結果として跡を残すリスクが高まります。

さらに、炎症が深い紫にきびは、毛穴の奥深くに膿と血液が溜まるため、黄にきびよりも重度であり、特に跡が残りやすいとされています。このようなにきびは、炎症を早期に鎮めることが跡を防ぐためにはとても重要です。

特に、肌の代謝が低下しているため大人にきびも跡が残りやすい傾向があるため、注意が必要です。
にきび跡ができてしまった場合は、美容皮膚科での専門的な治療を受けることが推奨されているため、医師の診察を受け、適切な治療を行うことが大切です。

にきび跡のレーザー治療の方法

にきび跡のレーザー治療の方法

ピコレーザー

ピコレーザー治療は、にきび跡を改善するための先進的な方法です。この治療では、1兆分の1秒の極めて短い時間でレーザーを照射でき、肌の深部まで働きかけます。

ピコレーザーの波長

  • 532nm:黒色や赤色に反応し、表面の色素沈着や赤ら顔に効果が期待されています。
  • 730nm:黒色に反応しやすく、浅黒い肌のシミやカラフルなイレズミに適しています。
  • 1064nm:肌の奥にあるメラニン色素や色素沈着に対処します。肌質改善にも寄与します。

主に以下の照射モードから選択されます。

  • ピコスポット:高出力で狭い範囲のにきび跡にピンポイントで効果が期待できます。
  • ピコトーニング:低出力で広範囲に肌のトーンアップを目指します。
  • ピコフラクショナル:点状のレーザーで皮膚の再生を促し、クレータータイプのにきび跡に適しているとされています。

ピコレーザーは痛みが少なく、ダウンタイムも短いため、多忙な方にもおすすめです。治療は、患者さんの肌の状態に合わせてカスタマイズされますが、専門の医師のカウンセリングを受けることが重要です。

フラクショナルレーザー

フラクショナルレーザー治療は、にきび跡や毛穴の開きにおすすめな方法とされています。この技術では、微細なレーザー光を肌に照射し、古い皮膚の剥離と新しい皮膚の生成を促進します。

フラクショナルレーザーの特徴と治療で期待できる効果

  • リサーフェシング:マイクロドット状にレーザーを照射し、肌の再生を助けます。
  • 肌質改善:にきび跡や肌の凹凸を滑らかにし、明るく健康的な肌へと導きます。
  • コラーゲン生成:熱損傷がコラーゲンの生成を促し、肌のハリを改善します。

レーザー照射後、治療部位が暗く見えることがありますが、1〜2週間で表皮が剥がれ、肌の質が向上します。ただし、個人差があるため、必要に応じて数回の治療を行うことを理解しておきましょう。

炭酸ガスレーザー

炭酸ガス(CO2)レーザーは、重度のにきび跡を治療するために用いられます。この技術は、肌に微細な穴を開けて、皮脂やウミの排出を促すことで、にきびの炎症を速やかに抑制します。特に深いにきび跡や化膿したにきびに対して高い効果が期待できるとされています。

治療の流れ

  1. カウンセリング:患者さんの肌の状態に合わせた治療計画を立てます。
  2. 洗顔と照射準備:清潔な状態でレーザーを照射します。
  3. 施術:数秒間のレーザー照射で、にきびを治療します。
  4. 終了後:帰宅後のケアが重要です。

炭酸ガスレーザーの特徴と期待できる効果

  • 瞬時に炎症を抑制:短時間の照射で、にきびの炎症を抑えます。
  • 安全性:正常部分への刺激が少なく、色素沈着やクレーターが生じにくいとされています。

照射後は、皮膚科医の指示にしたがって、適切なスキンケアを行ってください。にきびを手で潰すのは避けてください。

Vビームレーザー

Vビームレーザー治療は、にきび跡の赤みを改善するための方法です。このレーザーは赤い色素に反応し、赤みを引き起こす毛細血管のみに照射します。

Vビームレーザーの特徴

  • ターゲット: ヘモグロビンを含む赤血球です。赤みの原因となる毛細血管を破壊し、周囲の正常な組織には影響を与えません。
  • 安全性: 照射エネルギーが正常な組織に影響を与えることなく、治療部位のみに効果が期待できます。

治療の流れ

  1. カウンセリング: 患者さんの肌の状態を評価し、治療計画を策定します。
  2. 施術: 赤にきびや赤みがある部位にレーザーを照射します。
  3. ケミカルピーリング: 効果を高めるため、必要に応じて併用します。

治療後は適切なスキンケアが必要になるため、皮膚科医の指示に従い、炎症や赤みを抑える保湿ケアを行うことが重要です。

Er:YAGレーザー(エルビウムヤグレーザー)

Er:YAGレーザー(エルビウムヤグレーザー)は、クレータータイプのにきび跡に特化したフラクショナルレーザーです。このレーザーは高い水分吸収率を持ち、痛みを可能な限り抑えながら治療を行います。

Er:YAGレーザーの特徴

  • 水分吸収率: 約10倍の水分吸収率で、周囲の組織を傷つけずに治療します。
  • 痛みの軽減: 痛みは感じにくいとされています。

治療の流れ

  1. カウンセリング: 患者さんの肌の状態を評価し、適切な治療プランを策定します。
  2. 施術: 患部にレーザーを照射し、水分を蒸散させてにきび跡を除去します。
  3. アフターケア: 止血と保湿を行い、迅速な回復をサポートします。

治療後の出血が少なく、ダウンタイムも短いですが、適切なスキンケアが必要です。ただし、詳細は皮膚科医とのカウンセリングで確認してください。

にきび跡のレーザー治療を受ける際に注意すること

にきび跡のレーザー治療を受ける際に注意すること

治療法選びは医師に相談

にきび跡のレーザー治療を受ける際は、適切な治療法を選択するために医師としっかり相談することが重要です。自己判断で治療を選ぶのではなく、経験のある医師が提供する専門的なカウンセリングを受けることで、自分の肌の状態に合った方法を決定します。レーザーの種類や必要な照射回数、治療にかかる期間と費用についても、事前に詳細を把握し計画を立てることが大切です。

また、治療後のケアも成功の鍵を握ります。医師の指示にしたがって適切なアフターケアを行うことで、肌の健康を保てます。また、治療回数や頻度についても、医師との相談を通じて自分のライフスタイルや予算に合ったプランを設定しましょう。

紫外線対策

にきび跡のレーザー治療後は紫外線対策が重要です。治療を受けた肌はとても敏感であり、紫外線によるダメージを受けやすくなっています。色素沈着が悪化する可能性があるため、外出するときは高SPF値の日焼け止めを使用することが推奨されます。

また、日傘や帽子の使用で直接的な日光を避け、さらに保湿を心がけることで肌のバリア機能を守りましょう。
紫外線対策を怠ると、治療効果が減少し、にきび跡が再び悪化するリスクが高まるため、レーザー治療後の適切なケアは、医師の指示にしたがって行うことが重要です。

スキンケア

にきび跡のレーザー治療後のスキンケアは、治療効果を長持ちさせるためにとても重要です。トラネキサム酸やビタミンC配合の製品が適していますが、刺激の強いビタミンAやハイドロキノンは避けることが賢明です。
また、レーザー治療後の肌は紫外線に対して脆弱なため、高SPF値の日焼け止めを毎日使用し、外出するときは2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されます。

このように保湿とUVケアを徹底することで、肌のバリア機能を強化し、レーザー治療の効果を活かし、にきび跡の再発やほかの肌トラブルを防げます。

レーザー治療が受けられない場合について

レーザー治療が受けられない場合について

レーザー治療が受けられない場合

レーザー治療が受けられない場合、医学的条件に応じて代替の治療法が必要になります。光過敏症や麻酔薬へのアレルギー反応、血液凝固阻害薬の使用、慢性皮膚疾患がある方は、レーザー治療を避けるべきとされています。
これらの状態を持つ患者さんはレーザー治療によるリスクが高いため、治療前に医師との詳細なカウンセリングが必要です。安全性が高い代替治療法を選ぶことが肝心です。

レーザー治療以外の方法

レーザー治療以外でのにきび跡治療には、フラクショナルRFやダーマペン、サブシージョンがあります。

  • フラクショナルRF:ラジオ波を用い、肌の深部へ熱を届けて再生を促します。
  • ダーマペン:細かい針で肌を刺激し、自然治癒力を活かしてにきび跡を改善します。
  • サブシージョン:真皮層の瘢痕組織を直接的に改善し、肌の質感を整えます。

この方法は、患者さんの肌の状態やにきび跡の特性に応じて選ばれ、個別の治療計画に基づいて施されます。

まとめ

まとめ

ここまでにきび跡のレーザー治療についてお伝えしてきました。にきび跡のレーザー治療の要点をまとめると以下のとおりです。

  • にきび跡が形成される原因は、炎症が皮膚の奥深くまで達し、異常なコラーゲン生成や血管の新生、拡張による赤みや、メラニン色素の過剰生成による色素沈着である
  • にきび跡のレーザー治療は、ピコレーザーやフラクショナルレーザー、CO2レーザーを用いて肌の奥深くまで照射し、色素沈着や凹凸を改善する方法である
  • にきび跡のレーザー治療を受ける際は、医師との詳細なカウンセリングを通じて適切な治療法を選び、紫外線対策や適切なスキンケアで治療効果を保つことが重要

にきび跡のレーザー治療を行う際は、皮膚科医の診断と治療が必要です。また、治療後の肌はとても敏感なため、医師の指示にしたがって、肌の状態を見守りながらケアを行うことが重要です。

本記事が、皆さんが自信をもって毎日を過ごせるよう、適切な治療を選ぶ一助となれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

山下 真理子医師(くみこクリニック京都駅前院)

京都府立医科大学医学部医学科 卒業 / のべ10年以上の美容皮膚科勤務を経て、現在はくみこクリニック北山院に勤務している。コロナ以前は、大阪医専にて、医療従事者の教育にも関わった経験がある。

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