メスを使わずにリフトアップが期待できる医療ハイフが注目を集めています。
ハイフは本来がん治療の1つの方法として使われていましたが、現在では美容法として広く使用されるようになりました。
超音波によるエネルギー照射でSMAS筋膜の狙った部分のみに働きかけるため、手術不要でリフトアップが期待できるでしょう。
今回は医療ハイフにエイジングケアの効果があるのかどうかを含め、注目を集めている理由やリスクについて解説しています。
また、施術後の注意をすべき点や過ごし方なども詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
今注目を集めているの医療ハイフとは?
ハイフはHigh-Intensity Focused Ultrasoundの略で、日本語では高密度焦点式超音波と訳されます。
照射によるエネルギーでSMAS筋に働きかけ、メスを使わずSMAS筋膜を引き締め、肌のしわやたるみを改善に導く美容法の1つです。
ハイフには医療機関で施術される医療ハイフとエステサロンで行われるエステハイフの2種類があり、それぞれ異なる特徴を持ちます。
医療ハイフは高密度の超音波をピンポイントで照射することで、SMAS筋膜を引き締め、かつ引き上げる作用があるとされています。
手術をせずにしわやたるみの改善が期待できると、医療ハイフを選択する方が多いようです。
医療ハイフのエイジングケア効果とは
次に医療ハイフのエイジングケア効果について紹介しましょう。
年齢を重ねるとしわ・たるみが気になる方やフェイスラインが気になる方が増える傾向にあります。
医療ハイフはそのような方に充分なエイジングケア効果が期待できる施術といえるでしょう。
ここでは、医療用ハイフのエイジングケア効果について具体的に紹介します。
しわ・たるみなどのエイジングサインを改善
まず医療ハイフでは超音波をSMAS筋膜の狙った部分にのみ照射し、SMAS筋膜を引き締め引き上げる効果が期待できます。
そのため、しわ・たるみに有効で、年齢とともに現れるエイジングサインを見逃さず改善に導くという効果が期待できます。
気になるほうれい線やまぶたにも医療ハイフは効果的に働き、たるんでいる頬の皮膚が引き上げられてまぶたがすっきりとした印象に変わるでしょう。
フェイスラインをリフトアップ
またフェイスラインのたるみも医療ハイフによってリフトアップが可能です。特に顎のたるみが気になる方には医療ハイフは効果的といえるでしょう。
顎のたるみ・二重顎は筋力の衰えが原因の1つといわれています。たるみを医療ハイフで引き締めることで二重顎の改善も期待できます。
肌にハリを出して若々しい印象へ
医療ハイフにはまた、肌にハリや艶を与える美肌効果も期待できるでしょう。照射した超音波によってダメージを受けた細胞は修復を図ります。
その結果コラーゲンの生成が促進されて活性化することで、肌にハリや艶が生まれると考えられています。
そのようにして引き締まったフェイスラインは、顔全体を若々しい印象へと変えてくれることでしょう。
施術1ヵ月をピークに効果を確かめられ、約半年から1年間程度その効果の持続が期待できます。
医療ハイフは顔のリフトアップばかりに目がいきがちですが、実は痩身にも効果が期待できるといわれています。
医療ハイフでは脂肪そのものを熱で溶かして排出するため、緩やかではありますが痩身効果が期待できるのも特徴です。
エイジングケアとして医療ハイフが注目を集めている理由とは?
数あるエイジングケアのなかでも、医療ハイフは高いエイジング効果が期待できるので注目を集めています。
特に、しわやたるみを改善したいけれど手術には抵抗がある方や、痛みに弱く施術中も施術後も痛みが少ない方がよいという方は医療ハイフがおすすめです。
ここでは、医療ハイフを具体的に解説します。
効果が長く持続する
医療ハイフは早くて1ヵ月程遅くとも3ヵ月程で効果のピークを迎え、その後6ヵ月から1年程の間、効果の持続が期待できます。
効果の出方には個人差や施術の内容によって違いがあるのですが、長い期間効果が持続することが医療ハイフの注目されている理由の1つとなっています。
メスを使わないので心理的抵抗感が少ない
手術を伴うフェイスリフトに抵抗がある方は多いのですが、医療ハイフはメスを使わない施術が可能です。
手術はどうしても嫌というような心理的な抵抗感は圧倒的に少なくなるでしょう。医療ハイフには、より痛みを感じにくい機器もあります。
それでも施術に不安に感じる方は、一度クリニックでカウンセリングを受けてみましょう。強さと痛みを調節しながら施術してくれるクリニックもあります。
痛み・腫れなどのダウンタイムが少ない
施術後の痛みや腫れといったダウンタイムが少ないのも医療ハイフの特徴です。
ダウンタイムとは施術後の回復期間をいいますが、医療ハイフの場合はダウンタイムが少なく施術後問題なければメイクをして帰宅することもできます。
もちろんダウンタイムが少ないからといって施術後に無理は禁物で、食生活などにも注意が必要です。
施術後の過ごし方については後程詳しく解説しますが、気になることがあれば早めに相談することが大切です。
医療ハイフのリスクとは?
お伝えしたように医療ハイフにはメリットが多く、しわやたるみを改善するための方法として注目の施術法の1つです。
もちろんメリットだけではなく、医療ハイフにもリスクはあります。医療ハイフを受ける際は、メリットだけではなくリスクも理解したうえで受けましょう。
ここでは、医療ハイフのリスクを解説しましょう。
むくみ・筋肉痛が起こる場合がある
フェイスラインやエラの周辺に医療ハイフを行った場合、術後にむくみや軽い筋肉痛の症状が出ることがあります。
筋肉痛に伴って鈍痛が感じられることがありますが、症状は2週間程度で徐々に落ち着いてきます。
直後は違和感があるかもしれませんが、しばらくは様子をみましょう。
むくみが引かなかったり、痛みが長引いたりする場合は早めに医師に相談することが大切です。
施術後は肌が一時的にダメージに弱くなる
医療ハイフ施術後の肌は敏感になっています。そのため一時的にダメージを受けやすい傾向にあります。
特に紫外線などにあたり続けるとダメージが強くなるので、充分な注意が必要です。また、保湿ケアも怠らないよう気を付けましょう。
顔がこける場合がある
医療ハイフを行った結果、顔がこけたようになりかえって老けた印象になってしまったという声もあるようです。
頬がこけたようになってしまうのには、いくつかの原因があります。主な原因を挙げてみましょう。
- 頬の皮下脂肪が少ない
- 頬だけに施術を受けた
- ハイフを頻繁に行い過ぎた
- ハイフのショット数が多過ぎた
頬の皮下脂肪が特に少ない方が医療ハイフの施術を受けると、頬がこけたような感じになることがあります。
頬のたるみが気になっていても、脂肪が少ない場合には医療ハイフ施術が逆効果になる可能性もあります。施術前にしっかりと相談してください。
頬だけに施術を行ったり、頻繁に行ったりすることも頬がこけたようになる原因となります。
医療ハイフには施術する部位によって適切なショット数があります。ショット数が多すぎた場合にも頬がこけてしまった印象になる場合があるので注意が必要です。
やけどをする場合がある
医療知識のない人が施術を行うと、出力が適切でなかったり正しく照射されなかったりして火傷をするトラブルが発生しています。
ハイフは医療行為になりますので、正しい知識をもった医師の下で受けましょう。
技術力や症例数を参考にクリニックを選ぶことも大切です。
神経を損傷する場合がある
医療ハイフでアプローチするSMAS筋膜の周辺には神経や血管が通っているため、神経の部分に照射されるとしびれを感じることがあります。
稀にぴりぴりとした刺激を感じることがありますが、これは一過性のもので施術は神経を傷つけないよう、照射する部位を確認しながら進められます。
現在の医療ハイフの技術では滅多に起こりませんが、正しい知識と技術が必要であることがお分かりいただけたと思います。
医療ハイフは施術後の過ごし方に注意しよう
医療ハイフの施術後はゆったりとした気持ちで過ごすことが大切ですが、特にどのような点に注意すべきなのかを解説しましょう。
- アルコール摂取は控える
- 高脂肪な食事は避ける
- 過度な運動は避ける
- 入浴は控える
- マッサージなどは控える
- 紫外線を避ける
施術後24時間はできるだけアルコール摂取を控えるようにしましょう。アルコールによるむくみのために効果が確かめづらくなる場合もあります。
ハイフ施術後すぐは吸収率が高まっているため、高脂肪・高カロリーな食事を摂取することで脂肪を吸収し過ぎることになりかねません。
過度な運動で汗をかき、施術部位に赤みや腫れが出ることがあります。軽いウォーキングにとどめるなど、運動は控えめにしてください。
施術後は内部に熱がこもった状態になっています。入浴は避けて軽くシャワーを浴びる程度に抑えましょう。
効果を感じたいためにマッサージなどを行いたくなるでしょうが、ダメージを受けた筋膜などによりダメージを与える結果となりがちです。
同様に乾燥や紫外線などのダメージも通常より受けやすい状態となっているため、保湿に気を付け紫外線を防ぐことが大切です。
まとめ
医療ハイフのエイジングケア効果と注目を集めている理由、リスクについてお分かりいただけたと思います。
メスを使わない施術方法やダウンタイムが少ない手軽さが魅力ですが、肌へのダメージややけどなどのリスクがあることも忘れてはいけません。
リスクを最小限に抑えるためにも、納得がいくまでカウンセリングを行い、不安なことは医師に相談しましょう。
医療ハイフは、メリットだけではなくリスクも理解し、安心できるクリニックで受けることが大切です。
参考文献