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シミはレーザーで治療できる?シミの種類ごとに治療方法を紹介!

シミはレーザーで治療できる?シミの種類ごとに治療方法を紹介!

「なんだか最近、鏡を見るたびにシミが気になる……」このように悩んでいる人は大勢います。ひとことにシミといっても種類は多岐にわたり、それぞれに適した治療方法があることをご存じでしょうか。 この記事では、シミの種類ごとに効果的なレーザー治療の種類をご紹介。また、レーザー以外の選択肢や治療後のケア方法などにも触れています。シミの原因と効果的な対策を知り、クリアな肌を目指しましょう。

シミは治療できるのか

シミは治療できるのか できてしまったシミを消すために、どのような治療方法やケア方法があるのかを解説します。

シミとは

肌の内部にあるメラニン色素が多くなり、肌の表面に出現してきたものがシミです。シミができる一番の理由は、紫外線を長時間浴びること。これにより肌がダメージを受け、メラニン色素が肌に残りやすくなります。 『日光黒子(老人性色素斑)』と呼ばれるものがよく見られますが、そばかすや『肝斑(カンパン)』のように、年齢やホルモンのバランスによって出るシミもあります。 また、タバコの吸いすぎやストレス過多、不規則な生活などで疲れが溜まることも、シミと関連がある可能性が指摘されています。 このように、シミの原因は日常生活に深く関わっています。では、医療機関を受診せずにセルフケアのみでシミを治すことはできるのでしょうか。

セルフケアだけでは難しい

残念ながら、自宅でのセルフケアだけでシミを消すことは難しいといえます。自宅でできるケアは、主にシミを悪化させないこと、新しいシミを作らないこと、そしてクリニックでの治療効果を支えることの3つです。 クリニックでのシミ治療は、主にレーザー治療が用いられます。レーザーの出力や照射方法を変えることで、さまざまな種類のシミに効果的に対応することが可能です。

シミの種類

シミの種類 ここでは、複数あるシミの特徴や引き起こす原因などについて解説します。

老人性色素斑

老人性色素斑、または日光性色素斑、日光黒子とも呼ばれるシミです。紫外線によって生じる代表的なシミで、色は茶色。特に顔や手の甲、腕など日光によく当たる部位に出現します。 紫外線による肌の老化が原因で起こるもので、表皮細胞が老化しメラニンが蓄積、さらに肌の新陳代謝(ターンオーバー)が低下することで形成されます。 【老人性色素斑の特徴】 ・30歳以降に発症することが多い ・主に日光によく当たる顔、胸部、手の甲などに現れる ・色は褐色で、形や大きさはさまざま ・表面がざらついて感じることがある

肝斑

肝斑は、30〜60代の女性に多く見られるシミです。見た目は薄茶色で、頬や目の下、額などに左右対称に現れるのが特徴です。 肝斑は、表皮内の色素細胞が異常に活発に働くことで発生すると考えられています。肝斑の明確な原因はまだ完全にはわかっていませんが、妊娠や女性ホルモンのバランスの乱れが関係している傾向にあります。また、メイクによる擦れや日焼けも、肝斑の原因として挙げられることがあります。 【肝斑の特徴】 ・30代から40代にかけて発症することが多い ・両頬に左右対称に、ぼんやりと広範囲に広がる褐色の斑が見られる ・褐色の斑はまぶたや髪の毛の生え際、眉毛を避けるように現れる ・鼻には症状が現れないことが多い

ADM

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)は、20代から見られることが多いアザの一種です。頬や額の両側に左右対称に青みや灰色を帯びた褐色の色素斑が現れます。 この色素斑はそばかすよりも少し大きめで、肝斑と見分けがつきにくいことが特徴です。また、肝斑と合併することもあります。 ADMの具体的な原因はまだ明確には解明されていませんが、女性ホルモンや紫外線の影響が関係しているとされています。 【ADMの特徴】 ・20代から30代で発症することが多い ・両頬を中心に左右対称に発症する ・直径1~3 mm程度のやや青みや灰色を帯びた色素斑が、数個まとまって見られる ・鼻の穴の横に同様の色素斑が見られる場合、ADMである可能性が高まる

そばかす

そばかす、または雀卵斑(じゃくらんはん)とも呼ばれます。これは、鼻を中心に左右対称に散らばる小さな茶色のシミで、特に女性に多く見られ、思春期に目立ち始めます。 短時間の紫外線の影響で色素細胞が活性化しやすいとされており、遺伝的要素が強いのも特徴です。 【そばかすの特徴】 ・3歳以降の幼い時期から発症することが多い ・両頬や鼻の頭を中心に、左右対称に発症する ・1〜5mm大の小さな色素斑が均等に分布している ・色素斑はやや明るい褐色をしている

老人性色素斑のシミに効果が期待できるレーザー

老人性色素斑のシミに効果が期待できるレーザー シミのタイプによって原因はさまざまですので、それぞれに合った治療法を実践することが大切です。ここではまず、老人性色素斑のシミに効果が期待できるレーザーを紹介します。

Qスイッチルビーレーザー

Qスイッチルビーレーザーは、シミやそばかすの除去にとても効果的です。このレーザーは、メラニン色素に対して高い吸収率を持つ特定の波長帯を使用しており、色素疾患に対して特に効果を発揮します。 高出力でありながら、周辺組織を熱損傷することなく、メラニン色素のみを選択的に破壊する能力を持っています。シミやそばかすなどの色素疾患は、メラニン色素が原因であるため、メラニンに反応するレーザーの利用が特に効果的です。 Qスイッチルビーレーザー以外にも、Qスイッチヤグレーザーがあり、これら二つのレーザーを併用することで、より効果的なメラニンの治療が期待できます。

ピコレーザー

ピコレーザーは、短いピコ秒単位(1兆分の1秒)でレーザーを照射するため、肌へのダメージを最小限に抑えられるのが特徴です。レーザーでの治療後には炎症後色素沈着を引き起こすことがありますが、ピコレーザーはそのリスクが低い傾向にあるとされています。 短い照射時間で肌へのダメージが小さいため、敏感肌の人にもおすすめです。

肝斑によるシミに効果が期待できるレーザー

肝斑によるシミに効果が期待できるレーザー シミに対して、レーザー治療はとても効果的ですが、肝斑の場合は注意が必要です。レーザー治療がメラノサイト(メラニンを生成する細胞)を刺激し、メラニン生成を引き起こすことで症状を悪化させる可能性があります。 ここでは、肝斑の治療におすすめされているレーザーを紹介します。

ピコトーニング

ピコトーニングはピコフラクショナル、ピコトーニング、ピコスポットなど異なる照射方法があり、それぞれ肌の状態にあわせて選択されます。 特に肝斑の治療では、均一にレーザーを照射し、メラノサイトを強く刺激しないようにする『トップハット型』と呼ばれる方法が用いられます。 『トップハット型』では、弱めのレーザーを何度かに分けて照射し、肝斑のメラニン色素を少しずつ取り除いていきます。ピコウェイやレーザートーニングといった機器がこの治療に使われますが、トップハット型でないものもあるため、機器選びには注意が必要です。 薄い肝斑にはピコウェイが推奨されます。レーザートーニング治療を進めて肝斑が薄くなり始めてきたら、ピコウェイに切り替える場合もあります。 また、ピコシュアという機器もあり、これは肌の表面にあるシミに特に効果的です。

レーザートーニング

レーザートーニングは、メラニン吸収の特性を持った1064nmの波長を使用し、肝斑を含む皮膚のくすみや色調を改善する治療です。肌へのダメージを最小限に抑えつつ、全体的な肌色を明るくし、美白効果も期待できます。 ロングパルスレーザーを搭載しており、肌質の改善や若返りの効果もあります。また、ダウンタイム(回復期間)がほとんどないといわれており、忙しい方にも適しています。

ADMによるシミに効果が期待できるレーザー

ADMによるシミに効果が期待できるレーザー ADMは、普通のシミやそばかすとは異なり、治療が難しいタイプの色素斑です。そのため、症状に合った治療方法を選択しなければなりません。

Qスイッチレーザー

ADMに適したレーザー治療は、Qスイッチレーザーです。このレーザーは、特に深い部分(真皮)にあるメラニン色素に対して高い効果を発揮します。 光治療(IPL)やほかのマイルドなレーザー治療(例えばレーザートーニング)は、ADMの治療には通常効果がありません。これらの治療法には、深部のメラニンを的確に破壊するだけのパワーがないためです。 ADMの場合、1回の治療だけでは完全に除去するのは難しく、数回の治療が必要です。

ピコレーザー

ピコレーザーもADMに効果的な治療方法です。特にピコシュアの755nmの波長が、ADMに適しています。 ピコレーザーは大変短い時間でレーザーを照射するため、肌へのダメージが少なく、繰り返し治療を行うことでADMを目立たなくすることが可能です。通常、4回前後の治療で効果を実感することができます。 ピコレーザーはADMによるシミだけでなく、そばかすにも効果が期待できます。

レーザー以外のシミ治療

レーザー以外のシミ治 クリニックでシミを治療する方法はレーザーだけではありません。以下では、レーザー以外でシミや肌の問題を改善できる方法を紹介します。

フォトフェイシャル

フォトフェイシャルは、シミやソバカス、赤ら顔などを改善する光治療です。メラニン色素や赤い血液色素(ヘモグロビン)にダメージを与え、肌の透明感を取り戻すサポートをします。 さらに、肌の内側からコラーゲンを生成し、肌のハリとキメを整えます。フォトフェイシャルの光は、ターゲットになる色素や毛細血管にのみ反応するため、肌を傷つけずに問題のある部分だけを改善します。そのため肌へのダメージが少なく、施術後すぐに洗顔やメイクが可能です。

内服薬・外用薬

高い美白効果があり、多くの人がシミを『漂白』する目的で使用しているのがハイドロキノンクリームです。特に老人性色素斑や肝斑などのシミに対して、ハイドロキノンは一定の効果を示します。 さらにハイドロキノンと併用を推奨されているのが『トレチノイン』です。トレチノインはメラニンの排出を助ける強力な作用があり、これがシミを薄くする効果をより高めてくれるとされています。 一般的に平坦で茶色いシミには、トレチノインとハイドロキノンの塗り薬が効果的です。これより深い部位にあるシミには、塗り薬の効果が限定されるため、レーザー治療が適用される傾向にあります。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、特定の薬剤を肌に塗布し、古い角質を取り除くことで肌の再生を促す美容治療です。この治療は紫外線によるシミに効果的ですが、肝斑やそばかすには限定的な効果しか期待できません。 また、治療後のケアが不十分だとシミが再び濃くなることがあります。

メソアクティス

メソアクティスは、さまざまな有効成分を肌に直接導入することで、シミ、しわ、乾燥などの肌トラブルを改善する治療です。組織を破壊するレーザー治療とは異なり、痛みもなく、顔全体の肌質を改善することができます。なお、施術直後から洗顔やメイクも可能です。

レーザー治療後のケア方法

レーザー治療後のケア方法 レーザー治療を受けた後の肌は、一時的にバリア機能が低下した状態になります。治療を受けた患部のダメージを小さくし、より効果を引き出すためにも、治療後のケアが大切です。以下に、治療後に行うケア方法を紹介します。

保湿、スキンケア

シミ治療後の肌はバリア機能が低下しており、ダメージを受けやすい状態になっています。そのため、治療後はしっかりと保湿することが大切です。 摩擦に対しても大変敏感になっているため、洗顔時に肌をゴシゴシこすらないよう注意しましょう。

紫外線対策

レーザー照射直後の肌はとても敏感な状態にあるため、色素沈着を防ぐために紫外線や物理的な刺激から肌を守ることが重要です。治療後は保護テープを貼ったままにして、外出時には日光をできるだけ避け、日焼け止めをしっかりと塗りましょう。 かさぶたが取れた後に見えるピンク色の新しい皮膚は、特にデリケートです。この部分については、刺激の少ない日焼け止めなどを塗るなど、特に気を配りましょう。

炎症後の色素沈着には薬でケアを

もしレーザー治療によって炎症後色素沈着が発生した場合は、ハイドロキノンクリームやトレチノインクリームなどの塗り薬、ビタミンCやトラネキサム酸などの内服薬を用いたケアが効果的です。これらの薬は、色素沈着を軽減し、皮膚の回復を助けます。

編集部まとめ

編集部まとめ シミの治療にはさまざまな方法がありますが、なかでも効果が高いとされているのがレーザー治療です。 レーザーにも種類があるため、シミの種類に応じて適切な方法を選び、正しいアフターケアを行うことが美肌を取り戻す近道です。 「シミができてしまった…」とあきらめず、再び健康的な肌を目指して一歩踏み出してみませんか。

参考文献

この記事の監修歯科医師
金 仁星医師(医療法人 友広会 AGAメディカルクリニック 大美会クリニック)

金 仁星医師(医療法人 友広会 AGAメディカルクリニック 大美会クリニック)

大阪大学医学部 卒 / 兵庫県立西宮病院 臨床研修 修了 / 研修終了後、大美会クリニックと医療法人 友広会で勤務 / 専門は美容皮膚科、AGA、予防医療

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